私がグレてしまった…(親に反発してしまった)きっかけのひとつに親の意見がコロコロ変わるというものがある。
例えば…そうだ、当時我が家には鉄壁のルールがあった。
それは、食事のとき、ご飯➞味噌汁➞おかず1➞おかず2と順繰りに食べ、最後の一周で全部食べ終わるようにというものである。
食事の間中、母親に睨むような視線でじーーっと見られているのが苦痛であった。
ひとつのおかずを2回連続で食べようものなら、即座に怒鳴られる。
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しかし、ある日、急にその10年以上続いたルールが変わった。
「サラダを全部食べきりなさい」
「…?」
言われるがままに食べきると、
「味噌汁を全部飲みきりなさい」
「…?」
「おかずを全部食べきりなさい」
「…?」
「最後にご飯を全部食べなさい」
「…?」
おそるおそる、順繰りに食べなくて良いのか訊ねると、野菜に始まりお皿をひとつずつ空にしていく食べ方が健康に良いとテレビでやっていたのだそうだ。
その時は大きなため息が出た。
こんなことが度々ある。
テレビでやっていたから
いきなり強制・撤去される家庭内ルール
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家庭内に「ルール」が多いほど、それを破る確率も高くなる。
そして、強制されてきたルールがいきなり変更されると、子供の心情的には「どうせ」という思いが芽生えてしまい、守る気が薄くなってくるのだ。
昔、私はカウンセラーに「家庭が息苦しい」と言った。
そのときカウンセラーはにこやかに微笑んで「あなたのことを考えてよく育ててくれているのね」というようなことを言った。
私は、自分の悩みが真剣に取り扱われていない気がして不服であった。
しかし、今(アラフォー)の自分が、当時の自分を目の前にしたらこう言うだろう。
いいから黙ってその通りに食え!!!
今は、あのカウンセラーの気持ちがわかる。
思い返せばあの人も親世代であった。
みんな、ども親も、どうすればよいか日々考えて、迷いに迷いながら子育てをしているのだ。だから、親の方の気持ちに共感したのだ。
きっとあの微笑みの裏では「何も知らねーくせにクソガキが!」とでも思っていただろう。
テレビを見て、雑誌を読んで、あっちがいい、こっちがいい、調べて情報に振り回されて…しまうのは、それだけ育児のことを考えているからだと。
多分、その時「あなたのためを思ってよ」と言っても反発されるだけだから、微笑むにとどめて、「時が来ればわかる」と言いたかったのだと思う。
家のルールがこまめに変わる。
子供側としては、つい目の前の事実にフォーカスしていまい、(またどうせ変わるかもしれないから…)とばかりにないがしろにしてしまう。
でも、もしこれを読んでいるのが中学生くらいの人間なら。
どうか黙って従ってほしい。
親側は、今夜のおかず、栄養…膨大にあれこれあれこれあれこれあれこれあれこれ考えているのだ。
ルールが変わる理不尽くらい飲み込め。
たいして難しい”決まり”じゃあないだろう。
「はい。」
と一言、行動を変えるくらいできるはずだ。
無駄に、不和を招くものではない。
たったそれだけの「今」を我慢すれば、将来大きな「後悔」を背負わずに済む。
…でも、「後悔」を選んでしまうのが人間なんだよなぁ……