アルコールストーブ問題 対策その2です。
今回もまた地味でマニアックな雰囲気がプンプンです・・・
前回は「真昼間に燃焼する炎がまったく見えん問題」の対策をしました。
実はこの他にもちょっとした地味な問題があったのです。
それは・・・
アルコール燃料 移し替え問題です!!

今まで使っていたナルゲンの広口丸形ボトル 60ml(90502)です。
アルコール燃料を小分けして持っていくために採用しました。

密閉性は相当優秀でどれだけ振りまわしても漏れることは一切ありません。

口径が大きいので元の燃料ボトルからこのボトルへ移すのは楽でした。
が!
このボトルからアルコールストーブへ燃料を移す際には・・・

このようにボトルを傾けますが
絶対と言っていいほど漏れる!!
漏れるとは言ってもダダ漏れする訳ではなく、
微妙にイヤな感じの量がアルコールストーブの外側に漏れるんです。
少し時間が経てば蒸発はしますがもし引火したとしたら・・・
これは、何とかしなければ!!
なんてったって火がついても炎が見えないんですから!
パパッと頭に浮かんだ対策としては、
チタンカップに収まる程度の「スポイト」を用意して、
ナルゲンのボトルから吸い取ってアルコールストーブへ移すという作戦でした。
チタンカップに収まるスポイトとなると大きさはせいぜい「10cm」ほどです。
でも、その大きさで吸い取れる容量は・・・
驚くなかれ、わずか2mlほど!!
コーヒーを飲むために使う燃料は30~45mlなので、
15回以上もチマチマと燃料の移し替えをやらないといけません。
山でそんなことやっとれんて!!
じゃあ、
「それなりの容量を吸い取れる物を使ったらええやん」ということになりますが、

こんな感じでかなり大きくなってしまいます。
これで全長25cmほどあります。
それでも吸い取れる容量は たったの5ml!!
なんじゃそらー
それに
そんな大きなものは持っていけない!
いえ、
トップケースには入るので持っていくことはできますが、
チタンカップの大きさを基本として可能な限りコンパクト化を進めてきた
この計画としては絶対に許されない妥協策となってしまいます。
どうしましょう!
計画はすっかり頓挫ですが・・・
ふと思い出したことがありました。
そうだ、あの時のアレだ!!

ナルゲンのドロップディスペンサーボトル 60ml(90102)です。

実は広口丸形ボトルの採用時にこのボトルの存在は知っていました。
どちらにするか悩んだのですが、
先端キャップ部分の密閉性に不安があったので採用を見送っていました。

このボトルは広口丸形ボトルと違ってボトル部分が柔らかいんです。

スポイトのようにこれで「吸い取る」ということはしませんが、
ボトル部分を押さえることで「プチューッ」と燃料を出せるのではないか?と。
燃料を入れたボトルからスポイトを使って移し替えようとしていたこの計画。
それがこの「ボトル1本」で完結してしまうというね!
しかもこのボトル
容量は驚きの60ml!! (← はっ、なんで驚き?)
なんと先に採用した広口丸形ボトルと同じ容量なんです!
60mlの容量を確保しながら漏らさずに注入もできるとは!
これぞまさしく
理想的なボトルといえるのでは!?
ただし、少し不安な部分もあります。

広口丸形ボトルと違ってこの先端キャップがちょっと心もとない・・・
言ってみれば、
スポイトの先端にちょっとしたキャップがついただけのような構造なので、
何らかの衝撃で簡単に外れる可能性があるため完全密閉とは程遠い感じです。
さらに問題がもう1点・・・

元の燃料ボトルからこのボトルへ燃料を移し替える際・・・

ボトルの口元がえらい細い!!
また別の意味の移し替え問題が・・・

まあ何とか漏らさずに移し替えることはできました。
それではテストを!
容器としての最重要ポイントは「密閉性」ですよね。

このようにキャップ先端を押さえてガンガンに振り回しましたが漏れは一切ナシ!
これは安心です!
だがしかし!
実際にアルコールストーブに燃料を注入しようとすると・・・

何これ?
全然出ーへんですやん!!
1滴、2滴レベルどころの騒ぎではありません。
予想していた「プチューッ」ではなく「チュチューッ」と一直線の細い線状で。

改めてキャップ部分を見てみると先端側は1.6mm程度の穴になっていますが・・・

内側は1mmもない程の小さな穴しか開いてませんでした。
こんな小さな穴では「プチューッ」と出る訳ないですよね・・・

仕方がないので、
ドリルの径を段階的に変えて最終的に2mmまで穴を大きくしてやりました。

再度実験をしてみたところ無事に「プチューッ」と出すことができました。
やれやれです・・・
どうやらちゃんと使えそうです!