中央乾燥地域で既存井戸の修繕のニーズが高まっていることは、過去、何回かブログを通してもお伝えしてきました。どの井戸も20~30年使用していることから、(中には40年以上使用している井戸もあります)色々な不具合が生じているのが原因です。


主な故障原因としてあげられるのは、パーツの老朽化です。

修繕作業の内容を見てみると、老朽化したパーツを交換したり、パーツが井戸孔で脱落したものをひっぱり上げたりといった作業がメインです。うち、より深刻なケースというのが砂の巻上げ現象がおこっている井戸です。

この主な原因は、何らかの理由で(井戸孔の底に設置されているスクリーン(取水部分)が老朽化、破損し、そこから)外部の砂が井戸孔底に入り込んで来てることがあげられます。地上に砂と水が一緒にあがってくるのですが、設置されている揚水ポンプは砂が混じると破損するのでやっかいなのです。


この砂の巻上げ現象で井戸が頻繁に故障し、頭を悩ます村人が多いことから、今回、2ヶ月間、集中して2本の井戸を砂の巻上げ現象を解消する方法を模索するパイロットプロジェクトを立ち上げました。

井戸孔の深さ200m前後で起こっていることを実験データや理論で総合しながら、対策を模索しますから容易ではありません。が、うまくいけば、多くの村に解決の糸口を提案することができます。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記
日本人の専門家1名とBAJの修繕チームの挑戦がこの2ヶ月間続いています。