海外の賃借人(入居者)は、建物の状態を全くと言って良いほどに気にしません。

自己所有の持ち家であれば、自分の価値観に合わせてキチンと仕上げるようですが、「借り物」であるアパートメントには高いクオリティを全く求めないのです。

 

ビー玉がダッシュするくらい建物が傾いていても、「古い建物だから仕方無い」でOK

木製の窓サッシ(普通にあります)が建付不良で動きにくくても、開閉できればOK

玄関ドアを何度も重ね塗りして、隙間がなくなって開閉しにくくなっても、蹴ってでも閉まればOK

共用部の設備(共用灯や雨どいなど)が壊れたままでもノープロブレム。

 

などなど、生活に支障が出るレベルでなければ、「借り物」に多くを求めるようなことはしません。

昭和の木造アパートのような雰囲気の物件が多く、高級住宅街に建っている家賃が20万円を超える「高級賃貸物件」でも、同じような雰囲気です。

そして、このような状態の建物でも、家賃は下がるどころか年々上がっていきます(詳細は後述)

 

ワタシが活動する名古屋エリアでは、賃貸物件の供給過剰のせいもあってか、築古の既存物件も新築物件やホテル並みにキレイになっていないと、学生さんですら入ってもらえません。

これは今後、人口の減少が進むことによって、全国的なものになるでしょう。

毎回のようにコストを掛けて修繕しても、家賃は年々下がっていきます。

このような状況では、徐々に利回りが低下していくのは避けられません。

 

同じ価格、同じ利回り条件の物件を買ったとしても、その後に利回りが上昇する国もあれば低下する国もあるわけです。

投資リスクが同じなのであれば、どちらが有利なのかは明白です。