横着者には罰を。
アツコ宅で年賀状を刷ってもらっての帰り。
あまりに車が汚い。今年の汚れ今年のうちに。
よし。洗車。
スタンドの洗車機で洗車。
黒なのでホントは手洗いするべきなんだけど。
新車時から手洗いなんてしたことない。
細かいことは気にしないぜ。
ガッツリ潔く洗車機でバシャバシャ。
ブォーンと風が出て乾燥完了。
さぁ、仕上げに拭き上げね。
…常備されているはずのタオルがない。
…言いにいくのも面倒くさい。
よし。もう1周したろ。
もっかい洗って走り回ったら水滴飛んでキレイになる。
で、お金を入れてもう1周。
バシャバシャバシャバシャ…
ピーピーピー…
…何やねん。
停止。
洗車機を見ると
『後進スイッチを押してください』
…え。降りてええんか?
降りた途端に機械動いて挟まったりせぇへんか?
よく聞くと機械が何か言っている。
『周囲に注意し後進スイッチを押してください』
…意を決し車を降り後進スイッチを押し素早く乗り込む。
…乗り込もうとすると。
ズルッ。ゴツッ。
サイドステップで足を滑らせ向こう脛をぶつける。
猛烈な痛さに襲われるがうずくまっている場合ではない。
スイッチを押したと同時にウィーン。
洗車機が動こうとしている。
一刻も早く乗り込まねば。
ぐぅ~と小さく呻き慌てて乗り込む。
動き始めたかと思うと再び停止。
今度は
『前進スイッチを押してください』
…なななな何やねん
よろよろと車を降り前進スイッチを押し
今度は滑らないように慎重かつ迅速に乗り込む。
さぁ。やっと2週目スタート。
…ウィーン…
ウィーン…
ウーン…
え。何で。
何で…?
何で止まるんじゃー(;`皿´)
ふと。視線を前に向けると。
『前進』
信号みたいな機械に表示された前進の文字。
うるさい。わかっとるっちゅうねん。
言われんでも前進するしかない。
イラッとしつつ、小さくひとりごち前進。
とりあえず車を出し、スタンド事務所にのりこむ。
事務所には口髭をはやしズングリした兄ちゃん。
洗車タオルがなかったこと、
仕方がないので2回洗車機に通そうとしたこと、
その際機械が止まったこと…
散々な目に合っていることをヒゲの兄ちゃんに必死で訴える。
当然
『申し訳ございません』の言葉が返ってくると思いきや。
『え?カラーコーン立ってませんでした?』
…カラーコーンって何のことや。
そんなもん…
…あ。あった。
ゲートみたいなんがあって、その前にあったぞ。
しかし真ん中ではなく端っこ。
どけなくてもギリギリ通れるところに置いてあったぞ。
どける為に車から降りるのが面倒だったので
難儀しながら何とか通過。
全く何でまたこんな邪魔な場所に…
私が運転上手だから入れられたのよ。
他の人なら文句が出るところよ。
感謝しなさいよね。
なんて考えながら車を動かした…
ことを思い出す。
…あれ、ゲート塞いでたんやヽ(゜▽、゜)ノ
もう終わりなんですか、洗車?
洗車の営業時間は9時までなんです。
…そんなんドコに書いてるんですか。
近所から苦情がくるもんで…
答えになってないやないかいと
思ったが愛想よく感じのよい物言いのヒゲの対応に
その言葉を飲み込んだ。
とにかくもう一度機械を動かしてくれたら文句はない。
テキパキともう一度動くように機械を操作するヒゲ。
無事2回目の洗車完了。
邪魔な場所にあるカラーコーンをどけるのを面倒がり
洗車タオルが無いことを言いに行くのを面倒がり…
面倒がった挙句に一番面倒なことになった年末の一幕。
横着者に天罰。
来年はフットワークの軽い人間になろう。