遺体が反応し、吉平達は驚嘆した。
 
やがて、目が微かに開いてくると、何か物を言い出した。
 
「Where is………」 
 
何言ってんだこいつ!
 
側近の一人がおもちゃのハンマーで金髪の頭を叩くと、また気を失ってしまった。
 
一方、違う側近の一人は、急いで料理室に向かっていた。
 
野草のお粥と水を用意して、一人の人命を救うために、あわてふためきながらも、せっせと動いていた。
 
そして1時間が経過した。
体を起こせるまで回復した金髪人(吉平達は彼を金髪人と呼ぶことにした)と吉平達は一生懸命に交流をはかろうとしていた。 
 
何やら紙に書いてみたり、ボディアクションしてみたり、愛想笑いしてみたり、しかし一向に通じ合うめどは立たなかった。
 
さっきから何言ってんだおめえ!
 
側近の一人が再びハンマーで頭をなぐろうとしたが、周りがそれを阻止した。
 
そしてハンマー野郎はお粥のおかわりを持ちに行かされた。
 
金髪人はふとあたりを見渡すと、寝台に寝かされた遺体に気付くと、今になって仲間だと感づき、大粒、小粒、全ての形の涙を流しはじめた。
 
それを見ていた吉平達は、涙を流す理由を自然にすぐに察知した。
 
吉平は同情の心で見つめた。
 
そしてこれが彼らの最初に成立した交流である。
 
そしてこれが最後の交流であった…
 
 
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吉平達は天郭に戻ると、遺体を全てゲストルームの寝台に寝かした。 
そして、天郭の医療スタッフがやってきた。
 
島長は監視カメラを通し、自室のモニターで見ていた。
 
「皆の衆よ、」
長が自室から喋りだした。
声はスピーカーから流れ、吉平達は返事をした。
 
「そこにある遺体は全て名簿に載っておらん、部外の者じゃ」
 
ゲストルームからどよめきが起こった。
 
もちろん、ただ事では無いことは感づいていたが、前に話した通り、この島の者は誰も島以外の人間に出会ったことがなく、今日は島の歴史の中でも大事件であった。
 
遺体が外部の者であることは見た目から明らかだった。
 
全部の遺体は金髪であった。医療スタッフが目をこじ開けると瞳は青かった。
 
それは明らかな異国の者であった。
 
医療スタッフは順々に目をこじ開けていき、最後に立派な帽子と服を着た遺体に近づいた。
 
帽子をとると、やはり髪の毛は金色であった。
 
そして、まぶたを開いてライトを当てた。
 
すると、遺体の体がぴくぴく動き出した!
 
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吉平は天郭に着くと、すぐに島長の側近の者にすべて説明した。 
 
すると、側近は緊張にみちた面持ちで、さっそく源次郎に鉄器電話で報告をした。 
 
「もしもし、源さん。海岸に死体がいっぱいあって、こうこうこうでうんぬんかんぬん…」
 
「よし、さっそく海岸へ行って全て天郭まで運ぶのじゃ」
 
「わかりました、すぐに行ってきます。」
 
 
吉平と側近は海に向かい、死体を見つけると、布で覆い隠し、10体を鉄器車に乗せ、天郭に戻ろうとした。 
おっといけねえ!
 
船の上にも一人いるんですわ。
 
吉平は思い出し、急いで布を手につかみ、車から降り、岩壁に向かい、船を見つけると、飛び乗った。
 
立派な帽子と服を着た死体に布を被せると、抱き上げ、物凄い力で岩上に放り投げると、その勢いのまま、吉平は岩に向かってジャンプした。
 
しかし、跳躍が足らず、岩壁にぶちあたると海に転落した。
 
しかし、物凄い勢いで泳ぎだすと、無事に岸までたどり着いた。
 
そして、一行は天郭に戻ったのであった。
 
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