大学の話題が入試一色になる時期になんですが。

以前から気になっていた大学のウェブサイトについてのお話。



10年前には、手作り感いっぱいのウェブサイトが溢れていた大学も、

情報公開のススメもあり、かなり整備されたと感じる。



さて大学サイトを制作する際にも、やはりユーザビリティがキーワードになってくる。

この点については、日経BPが「全国大学サイトユーザビリティ調査 」を毎年行っており、

調査結果のランキングが比較的メディアで取り上げられることも多いので、

その基準は各大学で参考にしているのではないだろうか。


こうした流れもあって、各大学のサイトも洗練されてきた印象ではあるのだが、

アメリカの大学サイトと日本の大学サイトを比較すると、

実はトップページの作り方に違いを見ることができる。


気がついた点を4点を挙げると、


① 対象者別メニューの有無

日本では多くの大学が「受験生向け」「在学生向け」「卒業生向け」といった対象者別のメニューを設置している。アメリカの場合、グローバルメニューの中に「Alumni」や「Admissions」はあるが、対象者別メニューはない大学も多い。

(ex. 立教大学: http://www.rikkyo.ac.jp/  / NYU: http://www.nyu.edu/  )


② FLASH使用の有無

日本では写真やメッセージをFLASHを使って紹介する大学が見られるが、アメリカではあまりない。
(ex. 専修大学: http://www.senshu-u.ac.jp/  / Princeton University: http://www.princeton.edu/main/  )


③ スクロールの有無

日本の大学サイトではニュースやイベント情報が多く、縦に長い構成が多い。アメリカの場合、スクロールせずとも見られるような、簡潔なまとめ方がされている大学が目立つ。
(ex. 京都大学: http://www.kyoto-u.ac.jp/ja / MIT: http://web.mit.edu/ )


④ バナーの有無

日本ではトップページに様々なバナーを使って導線を貼ることが多い。一方でアメリカのサイトでは、グローバルメニューに集約しているサイトが結構ある。
(ex. 北海道大学: http://www.hokudai.ac.jp/ / Boston University: http://www.bu.edu/ )


※ex.で取り上げた大学に、特に意図はありません。



どれも傾向であって、どの大学にでも当てはまる話ではない。


ただ、対象者別メニューの「一般の方へ」というのは、どの程度クリックされるのだろう?とか、何度もページを開くユーザーにとってFLASHは邪魔じゃないだろうか?とか、スクロールやバナーをなくしてシンプルにした方が、分かりやすいんじゃないだろうか?とか、そんなことを思うとアメリカのウェブサイトを参考にするのも良いのではないかと思うのだ。


実際には日本語と英語の違いもあるので、同じようなレイアウトができない部分もあるのだけれど、ユーザビリティを考えてサイトをリニューアルする際には、是非チェックしてほしいと思う。



と言いつつ、自大学では上記4点全てコミコミのサイト作ってしまっているのだが・・・