「バビロン大富豪の教え」ですが、原作は「バビロンでいちばんの大金持ち」という、1926年にアメリカで発行された書籍を漫画化したものになります。それだけ昔の本がいまなお読まれ続けているということは、資本主義におけるお金の考え方というのは不変だということです。漫画なので情報量は少ないのですが、これからお金を増やしたい人、お金がないと幸せになれないのか疑問に思っている人の経済の入門書として読んで頂けるといいと思います。
【五つの黄金法則】
1,家族と自分の将来のために年収の10分の1以上を蓄える者の元には
黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう。
2,黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす
羊飼いのように賢明ならば、黄金は賢明に働くことだろう。
3,黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳を傾ける持ち主からは、
黄金が離れることはないだろう。
4,自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する
商いに投資をしてしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう。
5,非現実的な利益を出そうとしたり謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり、
己の未熟な経験を妄信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう。
以上が本書に示される五つの黄金法則になります。なるほどと理解できる項目も多いのではないでしょうか。次に各項目について説明していきます。
①年収の10分の1を蓄える
言葉通り貯金しろということです。貯金せずに全部使い切っているうちは今の生活が改善されることはなく、一生お金に囚われた生活を送ることになります。10分の1を貯金に回しても生活水準は変わらないはずです。10分の1の欲望を我慢できるかどうかがお金持ちへの近道になります。
②黄金の勤め先を見つける
お金は働かせることで増やすことができます。そんなこと金持ちじゃないとできないと思われる方がいるかもしれませんが、今は100円投信というような少額からでも始められる投資があります。自分も働き、お金にも働かせるといった考え方が必要です。
③助言に熱心に耳を傾ける
これは要するに勉強しろということです。知識がないと何に投資していいかもわからないし、次に続く④,⑤のような失敗したり、騙されたりすることにつながります。現代の成功している多くの投資家も、まずは勉強することを推奨しています。
④理解していない商いは黄金は逃げていく
お金に働かせるといっても何も調べずに勘で投資することはギャンブルと変わりません。せっかくお金を貯めても減らすことになってしまいます。
⑤甘い誘惑、妄信は黄金が逃げていく
これはギャンブルでお金を浪費したり、詐欺に引っかからないことをいっています。ギャンブルは言わずもがなですが、詐欺に関してはお金を持ち始めると甘い誘惑が増えてくると思います。権力者ならまだしも、私たちに甘い話が回ってくるなんてことはありませんから、そんな話があったときは一度立ち止まって考えてみてください。チャンスを逃すと思うかもしれませんが、投資なんて出遅れるくらいで丁度いいのです。
【お金がないと幸せになれないのか】
ここまでお金の話を書き続けましたが、お金=幸せではありません。年収800万円を超えると幸福度は変わらないといわれています。やはり家族だったり、友人だったりといった人とのつながりや健康であることが大事です。ただ、何が言いたいかというとお金がないとそういったことを犠牲にする可能性があるのです。お金がないために子供に十分な教育を受けさせることができなかったり、やりたくもない仕事でストレスを抱えたりといったことは現実にあります。お金に囚われない生活をするために、お金を増やすことが重要なのです。
