時間があったので、図書館の閲覧室でひとり心静かに外書に目を通していると、ちかくのソファで男女が話しているのを聞き、たいへん不愉快になりました。


なにやらアニメや漫画の話をしているようで、先輩彼女(推定)は、しったかぶりをしようとして後輩彼氏(推定)にうれしそうに話していました。


「なんとかの花嫁ってのがおもしろいらしいの。ほら、友達がもってて面白いって言ってて! 瀬戸……の花嫁だったかな。あれ、伊豆だったけ。伊豆の花嫁。」


彼氏(推)は「うんうん」とうなずきながら話を聴いていました。彼女(推)は気をよくしたのか、べらべらとあらすじを語り始めたのでした。彼の懐の大きな態度にちょっと涙が出そうでした。わたしなら、確実に、「先輩、やけに詳しいじゃないですか」とつっこみをいれますよ。


そのあとは、なんかの漫画家の絵がひどい。それは古めかしい。セーラームーンみたい。と、なんだか変な方向に向かっている会話でした。ていうか、セーラームーンの絵はひどくないだろう? うさぎちゃん……だろう。


で、最後に言い訳じみたまとめです。わたしが不愉快になったのは、別に彼らが漫画の話をしているからじゃありません。花嫁トークも別に不愉快じゃありません。問題なのは、私語を慎むべき場所で、堂々と話をしていることです。注意をしない者にも問題がありますが、もう、そんなことが分からない年齢じゃないはずです。はず、です……。


今年からわが校で教鞭をとられる教授も、前の学校は静かだったがこの学校は私語が多くうるさいとご立腹でした。某国立大学のロースクールとかにいらっしゃった方ですけどね。えらい方が学生に説教をするというのは、非常にむなしいですね。にぎやかなのはこの学校の特徴か、と皮肉を言われましたからね。そういうのはご勘弁願いたいですね、教授にも学生にも。



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