暖かい夜の海へ
夜が怖くて
ベッドが冷たくなってしまっている時
抱き寄せてくれる胸がほしいと……
古めかしい愛を消し去るつもりなら
一刻も早く服を着替え
さあ 暖かい夜空の彼方へ ----------------
以前 そんなふうだった君も
今は 俺が側にいることで覆されたわけでもない
確かに 君の身体以上に俺自身はまだ冷たい
だから常に 今と違う所へ自分を投げ込んだとしても
お互いに無意味な時間を過ごすだけかも知れない
相変わらず 自分の醜さを言葉で現してるのと同じことになる
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このままずっと こうして君の側にいても
このままずっと 君には自分しか見えないとしても
俺は夜の海に没んだりはしない
とりあえず 夜風に吹かれ
次の朝を迎える
ただそれだけのことが
俺にもできるようになった
たとえ君がどんな人間であったとしても
君がどんな死に方をするにしても
この目で君そのものを見て
この心で君に関わり
この耳と声で
本当の君と言葉を交わすまでだ
夜が怖くて
ベッドが冷たくなってしまっている時
抱き寄せてくれる胸がほしいと……
古めかしい愛を消し去るつもりなら
一刻も早く靴を脱いで
さあ 暖かい夜の海へ ----------------
taken from ”BAD LIFE ”