飛鳥Ⅱの横浜発着、寄港地なしのクルーズに行ってきました。
南岸低気圧で荒れまくる伊豆諸島を抜け、青ヶ島、鳥島を超えて孀婦岩までという
レッツ揺れチャレンジ!な旅程でした。
乗客数750名程度のほぼ満船。約6割がリピーター、
かつ連続乗船の方々が多かったです。
(クルーズからクルーズへ船を降りないでずっと乗ってる人)
今年は3/31から世界一周クルーズが始まるのですが、物価・人件費高もあり価格が跳ね上がったので(最低価格1人600万円から)、さすがのお金持ちでも通して世界一周クルーズに乗る方が少ないそうで。
ついに区間売りまで発生しました。
それもあって、今年は世界一周クルーズに乗らない代わりにショートクルーズを3本から4本連続で乗る、といった乗り方の方が多いそうです。
今回は過去一番の揺れでしたわ。
3月の伊豆諸島・小笠原航路はだいたい荒れるのですが、今回は波の高さが5mにもなり、11階のラウンジのグラスが総崩れになったり、5階エントランスロビーの重さ30kgはあるであろう桃の花の鉢植えが横倒しになったり、船酔いに強いエスタブリッシュメント達が医務室に駆け込んだり、クルーも具合が悪くなる人が続出してシフトの組み直しが発生したり、豪華客船にあるまじき航海でした。
私も「あれ?私が乗ってるの【はまゆう】かな?」
「新日本海フェリーが太平洋を走ってるよ!」と錯覚するほどでしたね。
一般的な三半規管を持っている私達は、予めアネロンを服用しおりましたが、
全然歯が立ちませんでした。
1日1錠が原則ですが、無理です。
追いアネロンです。
夫は追いアネロンでどうにかなりましたが、私は吐いてしまったので、アネロンが切れた瞬間からヤバい状態になり「あ、これ、駄目なやつ」と船医さんのお世話になりました。
船の中の医療行為は全額自費診療です。保険証は使えません。
船を降りてから保険組合に申請すれば自己負担分の差額が返金されます。
と言っても、初診料と診察・注射で3850円ですので、申請の手間を考えれば
ま、いいか、です。
船医さんは客室まで往診してくれます。
白衣じゃなくてオフィサーの制服なんですよ。
めっちゃカッコいいです。起き上がれない状態でも「か、かっこいい」と思えたので、その格好良さは一度体験して頂きたいくらい。
さくっと問診して、さくっと酔い止めの筋肉注射をして、看護師さんに「先生、次は向かい側です」と次の診療先へ案内されていきました。
今までどんなに酔っても服薬だけで乗り切れていたので、
初の注射となりましたが、これは効きます。
1時間程で水が飲めるようになるので、そこで酔い止めを追加で飲みます。
そうすれば、ディナーは無理でも、ルームサービスで取ったサンドイッチを食べれるくらい回復しますし、この日はインフォーマルの日でしたので、せっかくのロングドレスを着ないという選択肢はなく、いそいそとドレスを着てトリビュートバンドのライブに行く事もできました。
この日のディナーはコンセプトディナーだったので、食べたかったなあ。
酔いに強い奥様達は着物姿でしたので、あの揺れの中、自分で着付けをされたのかと思うと、幼少期から乗ってる人達は三半規管の鍛え方が違うと痛感しましたね。
それにしても、
飛鳥Ⅱは漁船やフェリーじゃないんだわ。
揺らさないのもお値段のうちでしょう?
いくらリピーター向けのクルーズとはいえ、揺らし過ぎでは?
夏場ならクルーズそのものが中止になるレベルだと思うのだけど?
去年の夏から船長が変わったのですが、この船長になってからどうも力技が過ぎて、
「なんだかな?」と思う事が増えました。
この波の高さがOKなら、去年の熊野花火クルーズは現地まで行けたのでは?
和歌山沖は無理でも伊勢湾までは行けたと思うよ?
(去年のクルーズで割を食った恨み)
クルーズの乗り心地は操舵の腕よりも船長のやり方の影響が大きいですね。
とはいえ、今回はあのうねりまくる波を乗りこなした操舵手の腕前を称えたいです。
下船2日でやっと陸酔いが抜けてきました。
今回のお部屋(だいたいいつも同じ)からの海
まあまあ揺れるかな?レベル
でもプールはさざ波レベルなので、まだまだ余裕
夜のビスタラウンジは床がぼうっと光ります
相模湾で夜を過ごしたので、朝はまだ大島のあたり
朝ごはんにフレンチトースト
なんかレシピが変わった
水っぽい
わー神津島がきれーい、と言いたい所ですが、風がすっごく強い
これはうねる予感
5階の窓ですが、雨が降っているわけではありません
波しぶきです
わあ、うねってきた
雨ではありません 波しぶきです
ざっぱん、ざっぱんです
おー波が上がってきた
海が近く見えますが、普段はこんなに近くないです
この後、大学教授をお招きした講演会に出た後から、波が3mを超え始めた為
部屋に避難(トイレ確保の為)
酔い始めたら出歩かない
翌朝
鳥島を抜けた辺りから、海は急に凪いできました
朝日です
孀婦岩
まあ、岩ですね
鯨が遊んでいたそうですが、私は部屋に戻ってしまったので見れませんでした
船酔いさえしなければ、揺れるのは結構楽しいです
まあ100%酔うので楽しくはないです
今回はかなり辛かったのですが、のど元過ぎれば、
思いは次のクルーズへ
注文住宅のこの家が辛すぎて、
どんなに揺れても船の方が心地よく感じるのは、
何か間違っていると思う