開幕から4試合経過して
アビスパは1勝2分1敗勝ち点5

ここまで1番印象に残っている選手は平井です。



平井はスピードと裏への抜け出しが特徴の
ストライカーですが
それだけではなく技術と視野の広さも
見せてくれています。


熊本戦ではカウンターから得点した場面で
石津のドリブルに対応したCB矢野の裏に
抜け出して右サイドの裏を取って
ファーに走っていた坂田に
相手DFに当てないように
正解なマイナスの低いパスを送り
坂田のゴールをアシスト。



京都戦では比嘉のハンドでPKを得た場面で
裏に抜け出した城後に合わせた
正解なワンタッチのパスを送っています。


磐田戦でも石津の得点シーンで
武田が送った浮き球にCB藤田と
ヘディングで競り合ったあと素早くターンして
その藤田が空けた右サイドの
スペースへフリーランニングします。

カバーに来たCB菅沼が空けたスペースに
走り込んで来た石津に
やはり正解なパスを送っていました。

慌てて戻って来たために飛び込んだ藤田を
石津が左足のトラップでかわして
ゴールします。


磐田戦75分にも
相手陣内の左サイドで磐田のパスをカットして
平井が中央にドリブル、
磐田の左サイドの選手を引き付けて集めた所で
その空いた左サイドのスペースの石津へパス、
石津がドリブルで仕掛けて
シュートは外れましたが
平井にとって背中側で
石津は全く見えていない状況で
自分がこういうプレーをすれば
相手はこう動いて
左サイドにはスペースが出来るはず
と言う平井の予測が演出した場面です。



平井はスピードと裏への抜け出しだけでなく
高い技術、相手との駆け引き、視野の広さ、
などを兼ね備えたクレバーな選手と言えます。

タイプ的には昨年まで金久保が担っていた
役割を1番こなせそうなのが平井です。

やはりガンバ大阪に在籍していたので
パスをつなぐ技術、崩しのアイデア、
プレーの精度は高く、
ガンバ大阪では上手くない評価でも
アビスパでは変わってきます。



アビスパのここまでの戦いを見ていると
昨年まで金久保が担っていた
アシスト役が足りない印象です。

相手ゴール前で
味方と相手の動きが見えていて
精度が高いプレーが出来る選手が
アビスパには足りません。

石津、金森、三島など
ゴール前で自分で仕掛けられる選手は
たくさんいますが
味方の動きが見えていないので
味方を使える選手がいません。

そのためにエリア外からのミドルが
増えているのです。


相手のサイドやバイタルまで
ボールを運ぶ事は出来ても
そこからエリア内の選手に出すパスが
つながらない事が多いので
数多くのチャンスをつぶしています。


札幌の菊岡、砂川や
磐田の駒野、
京都の工藤など
こうした選手が1人いると
アビスパの得点力は変わってくるはずです。


平井はアビスパのMF陣より
味方を使う、アシストの部分の質は
高い選手ですが
平井には誰がアシストするのかと言う問題があり
このままでは平井の1番の特長である
得点力は発揮出来ません。


例えば城後がFWで得点していた時には
中町、久藤がいました。

城後と平井は細かく質の高い動き出しを
していますが
その動きを見て合わせられる選手がいません。


中盤やサイドで起点となって
ゴール前の味方に精度の高いパスを
送れる選手が必要です。


この役割をこなせる選手いないと
得点力が上がらない
勝ち点3を取れない
順位が上がらない
と言う事になります。