鳥取戦ではアビスパの新外国人選手の
FWサミルと
SBオ・チャンヒョンがデビューしました。
50分の段階でスコアが4-0となってこの日の試合内容やアビスパと鳥取の力関係を考えれば勝敗は決まったと言えるので、前田監督は55分に坂田に代えてサミル、73分に城後に代えてチャンヒョン、78分に成岡に代えて石津と試したい順に投入して
新戦力にボールを
渡してプレー出来る回数を増やすために周りを上手く使える高橋は残します。

サミルは1人で局面を打開して得点出来る鹿島のジュニーニョや全てにおいて
高い能力を持っていて得点もアシストも出来る万能型の柏のレアンドロ・ドミンゲスとも違い
中央の高い位置で起点になってサイドやボランチに良い状態でボールを渡して
周りを生かすようなピンポイントな役割で能力を発揮する
タイプで、昨年広島でプレーしたムジリや柏でプレーしたフランサを少し地味にした選手と言えるでしょう。

サミルを見てまず気付く事は技術の高さとコンディション不足です。

技術的には、
タイプは違いますが成岡よりさらにワンランク上の選手と言えます。

左右両足でプレー出来る上にアウトや浮き球の処理も上手く1対1で寄せられても余裕があって、
ボールを持っている時の姿勢が良く顔を上げてプレーしている時間が長いために周りがよく見えて
いるので球離れが
早くムダなボールタッチが少ないために、相手からすると奪いに行った所でプレスをかわされて他の選手をフリーにしてスペースも作られてしまうので、サイドで追い込んで囲まないと奪う事は難しいでしょう。

ボールを味方に預けたあとも細かいポジショニングを繰り返してリターンを受ける動きなどフォローの意識も高く
中央で起点を作って空いたサイドを崩すアビスパのスタイルには必要なタイプです。

コンディション不足の中でも守備で走ってくれるので高いライン設定の前田監督のスタイルにも合っていると言えます。

当たりに弱く技術で上手くかわして競り合いを避けるタイプなので高さや体を張ったポストプレーなどは難しいでしょう。
速さや相手を背負いながら強引に前を向くプレーやドリブルでの局面打開も無く、周りとの連携があって初めて能力を発揮する選手なので通訳は必要なはずです。

かなり真面目な性格がプレーにもよく表れていて、連携やコンディションの部分やJリーグの速いテンポに慣れる事についても時間は掛からないでしょう。