アビスパの来季の
新監督として
現ヴォルカ鹿児島の前田浩二GM兼ヘッドコーチの就任が
決定的と一部スポーツ紙で報じられました。

前田浩二氏は現役時代は横浜F、磐田、
FC東京、アビスパ福岡、鳥栖、ヴォルカ鹿児島などでプレーして、引退後はコーチなどを歴任して、
10年は神戸で翌年に甲府の監督となる三浦俊也監督の下でのちにシーズン途中で監督となる和田ヘッドコーチと共に
コーチとして1年間チームを支えて、最終節でFC東京を逆転
して残留を果たしています。

そして、そのJ1でのコーチ経験によって取得条件を満たし
今年の2月に
公認S級ライセンスを取得。

驚いた人も多かったと思いますが、現在のアビスパの状況を考えると前田浩二氏の監督就任は十分あり得ます。

今シーズン浅野監督が試合後のコメントで敗因としてよく語っていた、
試合毎にバラツキがあるメンタル面や
球際での強さ、
試合への入りなどに代表される、
選手の戦う気持ちの欠如と言った部分を、現役時代の熱いプレースタイルから連想して強化してくれるのではないかと言う期待。
浅野監督だけでなく森下チーム統括部長も同時に辞めてしまったので、
GM職を兼任出来る人材であることも重要です。

新しく就任した神野チーム統括部長は
横浜FCでの強化部長の実績はありますが、実際は事実上の強化部長だった関口氏のアシスタントとしてスカウトの仕事をしていて、現在の鳥取の強化部でも同じ仕事をしていました。

そのため今回のチーム統括部長就任は
GM職を兼任する
全権監督の補佐と言う意味合いが非常に強いと言えます。

また、クラブが全体の強化費圧縮の中で監督の年俸も切り詰める決断をしたと考えれば、実績のある監督は招聘出来ず、
監督として実績がなく安い年俸でGM職を兼任出来る人物と
なると、相当変わった経歴の持ち主でなければ該当しないのですが、そう言う意味では前田浩二氏は適任となるのです。

そして、同じく様々なクラブでプレー、J1の神戸でGM経験もある似た経歴を持った三浦泰年監督を招聘した北九州の成功にも大きな影響を受けているでしょう。

Jリーグでの監督経験が無いので実力は未知数であり、選手は若手中心でも監督が経験豊富で実績が
あれば
育成クラブとして成功した例はオシム監督の千葉やベンゲル監督のアーセナルなど数多くありますが、選手も監督も新人では今回の報道に多くの人が不安なのも当然でしょう。