山形はラインを下げてブロックを作って守る事から入る、
守備重視の組織的なチームです。

毎年降格候補に挙げられながら、組織的な守備からのカウンターと言うスタイルをチームに徹底させて、他チームには無い高い連動性を発揮して09年10年と残留して来ましたが、
今年は開幕当初からパスをつなぐ事、
ボールをポゼッションして相手を崩す事を課題として取り組んでいて、
それが今まで選手に我慢させて徹底していたスタイルの変化をもたらしたために選手のプレーに迷いが生まれて、山形の特徴だった高い連動性が揺らいでいます。

逆に自分達が攻めている時のミスからのカウンターでの失点が増えていて、
そのために総失点数が増えてそれが結果に表れているのです。
そこに長谷川、石川、古橋、などの主力選手のケガによる長期離脱が重なって、
シーズン前に獲得した外国人選手もフィットしていない所で、今度は仕掛けて崩すために数年掛けて育てて来た若手選手がケガで多数離脱すると言う苦しい状態です。

現在はケガ人が多く、スピードがあって
仕掛けられる攻撃の選手達がケガで多数離脱しているので、
今回の試合では大久保と長谷川の高さと強さがある2トップで来る可能性が高いでしょう。

高さに課題がある
アビスパ対策と言う面よりも、FWの選手が足りないチーム
事情の面が大きいと思います。

この組み合わせなら本来は幅広く動いて欲しい長谷川のコンディションがまだ良くないので、
どこまで機能するのかは分かりません。

ただ、チームが苦しい状況だからこそ、この試合ではロング中心のサッカーをして来る可能性があります。
まず、高さのあるFWにハイボールを当ててこぼれ球を拾うためにアビスパの選手を中央に集めておいてから、サイドの裏のスペースに2列目の選手を走らせるシンプルかつ、
ラインを高く上げて高さに不安があるアビスパが一番苦しむサッカーです。

マリノス戦で、後半にマリノスが仕掛けて来て3失点したサッカーです。

ただ、山形は組織的なチームだけに試合に入っていない選手が1人でもいると大きくパフォーマンスが落ちるので、
前後半の立ち上がりや、攻めるのか守るのかが曖昧になる
前後半の終わりに
決定機がありそうなので、そこで決めて先制出来ればアビスパにとってかなり有利になるでしょう。

あとは山形の特徴のサイドからのクロスへの対応と石川が蹴るセットプレーを出来るだけ与えない事です。