フルスという楽器 | カフェと音楽と世界のできごと

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たまに遊びに行く中国楽器店 で、店長の邵鋒(しょうほう)さんが
吹いているのを見て恋に落ちました。

この店長さんは中国のあらゆる楽器をこなしてしまう人で、
いとも簡単に演奏してしまうから、衝動買いをして
スタジオの片隅で眠っているものが結構ある、かな・・・

ライブで演奏しても、どこで買えるの??と聞かれる率No.1の楽器です。

素朴で、ちょっと哀愁漂う音がすぐに出る
見た目が超可愛い
ケースも可愛い

それは、楽園に降る雨

ひょうたんをそのまま使った形が何ともかわいいフルスは、
中国雲南省徳宏タイ族の若者が愛を語るために使っていた楽器でした。

3本の竹の管がつなげてあり、真ん中の管がメインの笛になっています。
両側の管の穴はレバーをスライドさせてスポンジの蓋をはずすと
2重3重と和音が出ます。音階は中国基本のドレミソラ。

吹き口にリードは無く、ただの丸い管なので
息を吹き込めば音は出ます。
弱く吹いても音は出ます・・・ただどんな運指をしても同じ音。

インドとかの蛇使い笛もこんな感じかしら?
あれは単音だっけ?

とにかくフルスは、その音色の美しさから中国全土に広まり、
日本でも人気が出てきました。

今出回っているメロディは、中国本土風のものがほとんどです。
それはそれで素敵なのですが、
伊藤 悟さん など、タイ族の伝統音楽をきちんと習った方の演奏を聴いて、
少数民族の若者が、恋しい人のために何かしようと
ひょうたんを削り楽器をつくって、切ない気持ちを
一生懸命演奏している姿を思い描いてほしいのです。

楽器の1つ1つにまつわる物語を紐解くのも
民族楽器の楽しみ方の1つです(^-^)b