周りに比べたら、うちは裕福な家庭だった。
自分が弱いせいで、記憶をほとんど失っていて、定かではないけれど、母親に虐待されていた、
父親は無関心で、上の兄弟は、自分自身を守るので精一杯のようだった。
虐待されていたと言っても、上の兄弟の方が酷かった。
それでも、それなりに自分も虐待されていたと思う。
母親は、もともと悪い人ではなかった。
母親の母が虐待してたからだ。 ただ、その母の方も自分の親が戦争で精神を病んでしまい虐待されていた。
いわば、一族全員虐待被害者とも言える。
そんな背景をまだ知らなかった幼い頃、自分は母親の厳しさに、精神が崩壊しかけていた。
母親は天才。 だけど、壊滅的に頭の悪かった自分は、いつも母親にどうしてそんなに頭が悪いのか責められていた。
母親が求めるものは、完璧であり、誰かのトップであること。
その期待に応えようとはした。 でも、自分の能力では無理だった。
ただ、上の兄弟は答えれた。
だから、いつも羨ましくも、それでも顔が腫れ上がるほど殴られる上の兄弟の姿を見て、恐れていた