ごめんねきんばあちゃん。

今日で最期のお別れになるのに、帰らなくてごめん。

でもよっちは我が儘で甘えただから、倒れたって聞いてから一週間もたってないのに、ばあちゃんが死んだなんてまだ信じられてないんだよ。

だから、お棺に入っちゃうばあちゃんを見たくないんだよ。

死ぬほど薄情だけど、予定通りライブに行ってくるよ。

ライブが惜しいのかと言われれば、それもないとは言い切れないんだよ。

だけどね、それよりも、ばあちゃんが大好きだった姉ちゃんが、両親やよっちの前で泣くまいと気丈に振る舞う姿を見たくないんだよ。

告別式も火葬も出られずに月曜日の昼には実家を後にするのに、私はきっと丸一日泣きはらして、腫れた目で仕事に戻って、そんな姿は両親に心配かけるだけなんだよ。

腫れた顔で月曜日に笑って仕事なんか出来るほど、よっちは大人じゃないんだよ。

まだまだ、甘えっこで、ごんぼほりな末っ子なんだよ。

私が帰っても、周りに心配かけるだけで、本当に何も出来ないんだよ。

だからね、きんばあちゃん。

よっちは今日はライブに行って、笑って一週間を過ごすんだ。

そしたら来週の日曜日、きんばあちゃんに会いに行くからね。

ごめんねって、言いに行くからね。

ごめんね。ごめんね。

ありがとう。

先に逝ったばあちゃんと、10年ぶりに姉妹でお茶っこしててね。

ばあちゃんに、久しぶりにきなこもち作ってあげて。

ばあちゃんは、甘くて甘くて、ちょっとしょっぱいきんばあちゃんのきなこもち、少し誇らしげに、孫のうちらに食べさせてくれたんだよ。

「ばあちゃんのお姉ちゃんが作ったきなこもちはおいしいでしょ」って顔して。

おっとりしててしっかり者だった、きんばあちゃん。

ムーミンに出てくるミーみたいなおだんご頭が似合ってた、きんばあちゃん。

大好きだよ。

お休みね。

でもね、きんばあちゃん。ヒドい我が儘だけどね、

やっすもよっこもよっちも、もう一度だけ、きんばあちゃんのきなこもちが食べたかったよ。