「…怖い…」
「…大丈夫
僕がおるやろ?」
「でも…ママが…グスッ」
「大丈夫」
ギュッ
彩だって怖かったはず
泣き虫なはずなのに
私を抱きしめてくれた
(もうやめてください!)
時々聞こえるお母さんの声
その声がまた私達を恐怖に陥らせた
(やめてください!!)
さっきまでの声とは違い大きな声だった
おそらく近くで叫んでいたのだろう
そんな声が聞こえた直後
バーン!!
「「!!」」
今まで聞こえていた銃声よりも
はるかに大きかった
「グスッ…ママ…怖いよ…グスッ…」
「大丈夫…大丈夫」
さっきよりも強く抱きしめてくれる彩
でもその手は震えていた
それから私は泣きつかれて
寝てしまっていた
彩も寝てしまっていたらしい
おそらく数時間たった頃
ガバッ
「「!!」」
(大丈夫か!)
急に蓋が開けられ視界が急に明るくなって眩しくてどういう状況か分からなかった
やっと目が慣れた時状況が掴めた
蓋を開けたのは駆けつけた警察官だった
後から聞いたのは銃声を聞いた近所の人が警察に通報したらしい
「うぅ…グスッ…」
(君が美優紀ちゃんかな?
渡辺さんの娘の)
「グスッ…グスッ…」
「そうです…」
泣いて喋れない私の代わりに彩が答えてくれた
「グスッ…グスッ…ママは?パパは?」
(それが…
美優紀ちゃん
よく聞いてね
美優紀ちゃんのパパとママは…
死んじゃったんだ…)