『原点と未来』を繋ぐidea -沖縄にだけ未来がある。-
先ごろから始まっている、沖縄県の知事選挙に、
わたしはとても注目している。
マスコミなどを通じて報じられる沖縄知事選は、基地問題と辺野古の環境保護に焦点を絞って報じられているものが多いと感じられる。
もちろん、この両方は決して小さな問題ではない。
しかしながら、わたしは、それら以上に興味深いことだと思って拝見していることがある。
それは、各候補者の公約の中に、沖縄と云う地域の未来像が、どのように描かれているのだろうか。・・・というところと、どれだけ現実と乖離していないところを描いているのだろうかという点についての興味である。
幸いなことに、沖縄タイムスの「沖縄県知事選挙2014」・・・という特集があって、その中に“沖縄知事選公約くらべ読み”という、簡潔にまとめられているものがあるので,それが参考になる。
最も、生活に密着した、“雇用対策”と“子育て”では、時間のない中で策定された故か、荒削りに要点だけが示されているものの、喜納氏のものが、最も現実に即していて、かつ、未来がある内容になっているところが、とても興味深い。
沖縄県の知事選挙の展開について、興味を持つのは、わたしだけではない筈である。
特に、地域づくりや地域振興にかかわりのある人々、
それに興味を持つ人々。
文化や自然環境の観光資源化ということにかかわる人々や、
それに興味を持つ人々。
そして、過疎対策や、地方自治体の消滅といわれるような地域の世代別人口の変動の直撃を受ける地域の取り組みに関わる人々など、それら多くの人々の注目を惹きつけて止まないのだ。
なぜなら、“地方自治体の消滅”という烙印が押された地域では、
年齢別と性別の人口バランスのアンバランスを少しでも改善すること躍起になっている。
しかしながら、大都市近郊に位置するという条件が備わっていないところでは、どのようにあがいても、事実上は絶望的である。
そういう観測の元に、沖縄を眺めれば、全国比よりは平均値で、低賃金で失業率も高いという状態でありながら、仮に国レベルの位置から有効な手立てを加えたとしても、世代別の人口バランスを健全な姿に戻すためには、少なくとも数十年の時間が必要であるというところに優位性を示していることが興味深い。。
この日本が抱える世代の人口バランスのアンバランスは、絶望的なほど深刻である。だって、十分に予測でき得た時点から、数十年にわたって有効性のある手立てを加えずに放置していたからである。
だから、国は、無責任にも、その手立てを放棄して、“移民受け入れ”と云うことに論点をすり替えているのだけれども・・・。
しかし、沖縄には、“国”や“消滅という烙印が押された地方自治体”からすれば、「喉から手が出るほど欲しい高い出生率が備わっている。」
昔、高度成長期の時代に、中卒の就労者を“金の卵”と呼んだそうであるけれど、沖縄には、金の卵どころか、金の雛鳥も、金の若鶏も、金の番の世代の鳥も揃っている。
この条件は、仮に国が日本の国家予算全部をつぎ込んだとしても、物理的に手に入れることができない条件である。
その人的資源に対して、従来までは、県や国は統計の中で“若い世代の高い失業率”として負のイメージで扱ってきた。
けれども、ここに、政策的に手当てできる“活かせる仕組み”を与えれば、豊かなマンパワーとなって生まれ変わるのではないかと云う、「価値の創出」を考え付くことができるのも、喜納昌吉さんがアーテイストであるという事とは無縁ではないと考えるのは、わたしだけであろうか。?
子育ての環境・教育・進学・雇用・安定した収入・・・これらの制度的な手当てが整えば、沖縄に豊かなマンパワーは創出できる。
沖縄県で、人口推移で増加を示しつつ、年少人口(0~14歳)の割合が17.7%と最も高く、生産年齢人口の割合も上昇し、65歳以上の人口でも、25.3%で、日本各地の少子高齢化によって予測される、経済や地域の社会基盤の沈下の度合いを考えれば、まだ有効な手段を政策的に講じられる可能性がある環境にある。
また、近年の那覇市・及び沖縄県は、奇しくも従来からの沖縄振興特別措置法関連によって行われてきた、社会基盤に対するインフラ投資が、他の都道府県に比して、有効に行われ、効果を上げている。(賛否両論ある部分は割愛するが・・・。)
加えて、「沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律」の施行によって、経済金融活性化特別地区の創設、情報通信産業振興地域等に係る地域指定権限等の沖縄県知事への移譲、航空機燃料税の軽減措置の対象路線の拡大等が盛り込まれたことで、これらを明確なマスタービジョンを示した後に、公正にかつ、地道な長期戦略にしたがって、現実に即して軌道修正しつつ運営してゆけば、比ゆ的ではあるが「沖縄を、現在の首都圏よりも未来のある、新たな日本の首都に。」というような「実現性のある地域ビジョンを描くことも、各要素を鑑みれば可能であると言えよう。」
「自然の生態系は、切り取ってガラスケースに閉じ込めて保全できない。」のだから、例えば、環境問題でも、辺野古というような地域に問題を限定せずに、全島的な自然環境と共生する、生産基盤・生活基盤・教育基盤・学術文化の研究基盤というような具体的なシーンで、コンセンサスを打ち出してゆけば、世界的に類を見ない、「未来的な、自然環境と共生する都市」というような先駆的な試みも実現可能であろう。
また、教育面でも、安心して子供が育てられる状況に無い日本各地の状況を鑑みれば、年少人口(0~14歳)が17.7%という高いポイントを示す、この沖縄県で「独自の“人”を育てる教育」が構築できれば、それは即ち、将来、大きな地域の牽引力となる。
そういう面にもまして、幼年期において、自然環境や、豊かな民俗文化(観光的な見世物でない民俗文化)の中で、生育歴を育むことによって、人格や・感受性の形成ができる環境にあるというところが最もすばらしい点であろう。
観光についても、京都や奈良が、外国人観光客にとって魅力のあるところであるのは、テーマパークの見世物で無い伝統的な古都この文化の中で生活を営んでいる人々が、今も、そこに暮らしているからである。
文化をイベント化して見世物にすることが観光資源化だと思っているのは、日本的な現象の中にいる行政の担当者と、そこに癒着した業者だけであろう。
アップスケールの観光客は、寛いだ気分の中で、異文化の普通の暮らしの営み中から知的な刺激を発見して楽しみたいのだ。
沖縄は、奇しくも、うちなー口(沖縄方言)というバリアーに守られて、色濃い特徴のある文化性が残っている地域である。
各候補が挙げる公約中にある沖縄のビジョンを抽出してみると、
注目すべき点は、大きくは以下の点に集約される。
●第一は、他の候補が、基地の設置と引き換えに得ている、いわゆる沖縄振興にかかる巨額の拠出金を財源とし、今後長期の調整を重ねることによって実現してゆける可能性に基づいた、沖縄振興プランであるということ。
それに比して、喜納氏のプランは、沖縄の手の内にある要素に対して、新たな価値を与え、それが有効に機能する可能性が極めて高く、現実的な実現性を有しているということ。
●第二は、喜納氏のプランだけが、他の地域や国が、喉から手が出るほど欲しい年齢別人口バランスは、沖縄県にとって、きわめて強い未来を描く切り札になるというところに着目した独自性を帯びており、それが現実と乖離していないという点。
●第三は、今後、順当に考えれば、日本の社会自体が縮小してゆく中で、従来のような沖縄振興にかかる巨額の資金を手当てできなくなってゆくであろうということは、想像できる事である。
そのような状況に即して、乖離しない振興プランを描き出しているのは喜納氏だけであるという点。
特に、観光については、沖縄に新たな産業基盤ができてくるまでには、幾分の時間が必要であることは自明のことである。その条件の下にでは、当分の期間、沖縄経済の牽引力の柱となるのは、やはり観光産業であるということにはなるが、活き活きとした地域文化や自然環境に根ざした県民の生活と、観光産業を両立して描き出せているという点では、喜納氏のものが優れている。
なぜならば、他の候補者のものは、インフラ整備が主軸で、テーマパーク的であるのに比して、喜納氏のものは、沖縄の伝統的な文化の持続を担保する意思が感じ取れるからである。
●人口推移
◎・・・総務省統計局
◎・・・都道府県別人口
『未来は、それぞれの手の内に・・・。!!』
七難を超えて、七つ瀬越えて、七つ橋わたり、七福に出会う試みに、
一歩踏み出す勇気があるのかどうか。?
すべては、そこにかかっている。

