蒼朝 | ーとんとん機音日記ー

ーとんとん機音日記ー

山間部の限界集落に移り住んで、
“養蚕・糸とり・機織り”

手織りの草木染め紬を織っている・・・。
染織作家の"機織り工房"の日記


蚕の餌の桑の葉を与える為に、あさ早くに起きる。
仮眠をとっては桑の葉を与え、
桑の葉を与えては仮眠をとるという生活が
このところ続いている。


昼間は、そうでもないけど、
ここ数日のうちに、きゅうに朝晩は寒くなって来た。
夜半や早朝の給桑のときには、
Tシャツの上になにか羽織らないと、とても肌寒い。


ーとんとん機音日記ー-F-11



でも、あさ、日がのぼる前の、
蒼い色の静けさといったら、ことばにできないほど魅力的だ。
そのような、纏うひかりの色を、すこしづつかえて往きながら、
季節はうつろうのだろうか。

しかし、ことしは、そのような季節の表情にみとれて過ごす余裕はなくて、桑の事ばかりが気にかかる。

桑も品種によっては、
黄色くなりかけた葉っぱが目立つものもある。
このあたりでは、
晩秋、晩々秋の蚕は、どうやっていたのだろうか。
これから毎年、秋蚕を飼う事にするならば、
ちょっと、そのあたりの事を考えなければと思う。