-lunatic gate- | ーとんとん機音日記ー

ーとんとん機音日記ー

山間部の限界集落に移り住んで、
“養蚕・糸とり・機織り”

手織りの草木染め紬を織っている・・・。
染織作家の"機織り工房"の日記



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わたしたちは、この門を潜り、

スピリチャルな人々と共に、友愛世界に参加するべきだろうか。?


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政権交代後に起きた事・・・
沖縄の基地問題や、
宮崎の口蹄疫禍の経緯を見ていると・・・、


ほんとうに、ひとり々が、よく考えないといけない時代に

なったのかもしれないと思いました。

政治は政治家の人に任せておけばいいというような、

古き良き時代は去ったのだと実感します。

「誰がやっても一緒。」といわれた、
政治に期待が持てなかった時代が懐かしいくらいです。

高い志をもった優秀な方々が、様々な視点から検討を重ね、審議を尽くしたものが法案だと思っていましたが、どうやらそういう常識も疑わしくなってきました。

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今回の宮崎口蹄疫禍のことでも、感染ルートの事や、国の防疫ライン(国のバイオセキュリティー)が、なぜ突破されたのかについての検証など、いままでのメディアなら追及したあろうに、なぜだか、そういう事についてはあまり報道されません。

「種牛の処分問題」についての宮崎県の責任だけがクローズアップされていますが、防疫処置上の処分を行うにしろ、それで事が済んだという問題ではなく、国は、「感染ルートの特定」・「国の防疫ラインが何故突破されたのかと言う問題点の検証」・「国のバイオセキュリティーの見直し」を行う必要が求められますが、国が行った事は、特別措置法によって国の強権を確保しただけで、この悲劇を繰り返さない為に、もっとも早急に行わななければならない「国のバイオセキュリティーの見直し」には積極的な姿勢を示さないまま、今に至っています。

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この問題を素人が常識範囲で考えてみると、
「宮崎県で口蹄疫が発生した事自体が、国の防疫上の責任の範疇の問題です。」
また、
「感染の拡大を留めることも、国が行わなければならない防疫上の責任に関わる問題です。」

「国の責任おいて、バイオセキュリティーを設け、外国との交流・交易によって、国内の生物資源や国民への病疫の感染が起きる事がないように図らなければなりません。」

・・・●『バイオセキュリティーについて考える為に参考となるサイト。』・・・

●宮崎大学農学部獣医衛生学研究室 家畜衛生学講座

●独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
●農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所“口蹄疫”

●「バイオセキュリティーと豚病コントロール 」
バイオセキュリティーとは、豚群に病原体を持ち込むリスクを減らすために実行され、 維持される、特別な努力、手順、プログラムを指します。バイオセキュリティーは予防プログラムであるとも言えます。豚群のバイオセキュリティーを管理する方法が、ますます 重要視されてきています。この重要視は、我々がバイオセキュリティーの失策で被るコス トを理解し、疾病の伝染を理解するようになり、・・・(バイオセキュリティーと豚病コントロールより引用)


●「我が国のバイオセキュリティの向上に関する調査研究」

慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所

“米国のバイオディフェンス研究費の額が日本より3桁も多い。”という指摘。

●“Biosecurity Watch”/慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所
2010年1月27日のオバマ大統領の就任以来初となる一般教書演説の内容に“我々は、バイオテロや感染症に、より迅速で効果的に対応するための新しいイニシアチブを開始した。”との内容で、敢えてバイオテロや感染症に言及したのは何故か。?と疑問を呈し、盲目的な米国の政策への追随は避けなければならないとし乍らも、抜本的に対策を見直す姿勢には見習うところがある。という指摘が冒頭でなされている。


そういう、国の努力と責任の延長線上に、この度の“特別措置法の施法”があるのなら理解できますが、その過程を冷めた目でみていると、資質に欠ける主任大臣と主任大臣の外遊時等に「臨時に、その主任の大臣の職務を行う。」べき立場にありながら、責任感に欠ける対応によって被害を拡大した臨時代理と、それら両者の職務怠慢を塗隠す為の措置としか映りません。

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今回の場合は、国・政府が受け持つべき責任上の問題に加えて、
主任大臣と臨時代理の職務怠慢が引き起こした問題について、
両者に対しての強い責任の追及がなされるべきなのに、そういう点もうやむやです。

・・●『農林水産大臣臨時代理福島瑞穂氏の職務責任について参考となるサイト。』・・
●平成 22年 5 月 10日月曜日官報第5307号 p6人事異動
農林水産大臣臨時代理 福島瑞穂

農林水産大臣赤松広隆海外出張不在中内閣法十条規定により

臨時に農林水産大臣の職務を行う大臣に指定する。


●【口蹄疫】社民・重野氏「初動の遅れ、農水相に責任」

「第一に赤松、第二に福島」/産経ニュース


特に農林水産大臣臨時代理 福島瑞穂氏の責任の追及については、米軍普天間飛行場移設問題にからんで罷免されたことで、世間では忘れられているようです。

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・種牛という生物資源の損失
今、口蹄疫の現場で防疫活動に追われていらっしゃる、宮崎大学農学部獣医衛生学研究室さまのHPには、「欧州養豚先進国種豚改良事業報告」として、「デンマーク、スウェーデン、オランダは国家的育種改良組織を構築している。そこが日本と大きな違い。育種ロイヤルティー制度をとり、生産者からも支援体制をとっている。オランダは各国のニーズに合った育種改良を狙い、海外進出を狙っている。」と記されています。
自明の事ですが、穀物・野菜・果実・園芸植物・家畜・蚕などの優秀な遺伝子資源は自国の大事な財産です。
今回は、農林水産大臣臨時代理 福島瑞穂氏の大臣職務怠慢によって、その大事な生物資源の一部が失われました。
感染の拡大阻止策とは別に、農政の国家戦略的な見地からも、種牛への感染には憂慮して対策を執るべきでした。

・口蹄疫被害の農家への補償などに必要な予算は約一千億円
民主党政権は「農家への補償などに必要な約一千億円」を、どのように捻出するつもりなのでしょうか。
もし、農林水産大臣臨時代理 福島瑞穂氏と外遊から帰国した赤松広隆農林水産大臣の適切で迅速な対応があったなら、これだけの被害規模になっていたのでしょうか。
この点も、なぜだか、あまり報道されません。
こんなかたちで、一千億円を使うのなら、「国のバイオセキュリティー」と、その関係の研究にもっとお金をかけたらどうなのでしょうか。
私見ですが、一千億円規模の補償があったとしても、個々の畜産農家が立ち直るには十分なものであるとは思えません。
生活の基盤や将来への計画が一瞬で奪われたひとの気持ちは、わたしたちには想像もできない事です。
補償をしたから、解決したではないですよね。


わたしは、機織りをしていたり、資料の布や機織の事について調べていたり、そういう事だけで充実感が感じられる人間です。
だから、これまで、自分の興味のある事以外のものには関心がなかったし、特に政治の事には積極的に関わりたくもありませんでしたが、今年7月に行われる参議院選挙では、良く考えて投票しないと日本は大変な事になる。と実感しました。




『lunatic gate』の向こう側にいる、友愛なひとびとー



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