“自然の色で染める”という言葉を聞くと、
植物染色って、ロマンチックなことのように思えるけど、
染料になる植物を採って来たりして、
実際には結構な重労働です。
葉っぱや木の枝や樹皮や草の採取してきたものを、
すぐに使う場合もあるけれど、
多くの場合、天日干しにしたり、陰干しにしたりして、
それをナイフや鋏などで、細かく切り刻んで使うので、
織ったり、染めたりしてる合間に、
そういう作業をする必要があります。
これを一気にすると、手にマメができるし、肩が凝るので、
ちょっとした時間を見つけて、
少しずつでも貯めてゆくようにしないと、
効率よく作業が進みません。
染色は、だいたいですが、一回に、
染めようとする糸の重さと、
同じ重さより少し多めの染料が必要です。
染め色に深さや味を出したり、
または、しっかりとした色に染め付ける為に、
だいたい6~7回から10回は染める作業を繰り返します。
だから、1㎏の糸を染める為には、
単純計算でも、最低6~7㎏の染料が必要なので、
織ったり、染めたりしてる合間には、
染料を細かく切り刻む作業に追われています。


