2017/02/16
帰ろうと思い外に出たら、さっきまで奥の方に隠れてた雲乎が駆け足でやってきた。
僕は急に現れた雲乎に先を越されてなるまいと踵を返し足早に歩き出した。
こうなると雲乎と僕の競争だ。
前へ前へ行こうとする雲乎をなんとか征し目的の場所を探した。
あくまで雲乎との競争は僕自身の問題で、周りに悟られる訳にはいかないのだ。
そのうえで雲乎との競争に勝たなければならない。
山塊まで駆け上がり目的の場所を発見した。
少し安堵し、そこですぐさま気を引き締め直す。
もしかしたらフェイクなのかもしれないのだ。
左に曲がると、前から怪訝な表情の若い男が歩いてくる。
その男を見て心の奥底から得体のしれない不安感が吹き出てくるのが分かった。
少し歩き突き当たりを右へ曲がる。
目の前の現実を受け入れ、すぐさま心を整理する。
想定内だ。
強がりとも言えなくもない思いで、次の目的地を探す。
どうやら次は碌峡のようだ。
少し先だが、どうやら雲乎の勢いが少し衰えてきたように思う。
ただ油断は禁物だ。
雲乎の作戦かもしれないのだ。
雲乎はいつだって捉えどころがないやつなのだ。
豫會、瑚楷を通り過ぎようやく碌峡に辿り着いた。
目的地は左手にあるようだ。
すぐさま向かい、落ちいて歩き出した。
そこでデジャブの様な感覚に陥った。
陰鬱とした表情で前から歩いてくるのだ。
先ほどすれ違ったあの冴えない若い男が。
膝からくずれおちそうになるのをやっとのところで堪えるのでいっぱいだった。
思った通りだったのだ。
先程感じた不安感は現実のものとなったのだ。
あの冴えない若い男もまさに雲乎と闘っているのだ。
そう確信せざるをえなかった。
そうなると雲乎よりも先に目的地に辿り着くのは、より困難を極めることになることは容易に想像がつく。
落とし所は見つからないけど、
目的地は見つかったよ。
8階に