ジェシカは席を立った
このままではいけないと思ったのだろう
その選択が、彼女にとってどうであろうと、レニーには何ら支障は無い
「オレも行くよ」
いつものレニーらしくない発言
共にする行動に、意味など無いのに
外へ
曇り空
街へ繰り出した2人に、居場所など無かった
排ガス
倒れた電柱
空港
離陸
逃避
目眩
安堵
着陸
解放
迎えはいない
荷物はポケットに入りきる
財布
パスポート
懐中時計
ハーモニカ
世界を変えようとしている
これだけで
歩行
揺れる歩道
スコール
白い蛇
30メートル
またがる
行き先は
教会
そこに命はない
人はいる
紳士
彼の命はそこにない
大したことではない
丘が見える
丘
小さな
向かう
向かう
向かう
その先へ
頂上
見渡す景色は
排ガス
倒れた電柱
それは
「変えたい世界」
あまりにも広い
そして醜い
拙い
だが
何よりも美しい
2人に世界を変える資格などない
そんなものいらない
誰でも世界を変えて良い
そう
分かりきった明日より
ジェシカは
変わりきった明日を
選ぶ
そこに確信はない
そこに絶対はない
でも
そこに不安はない
そこには希望がある
レニーはそれを見守らない
ジェシカとレニーの考え方は違う
それでも
ふたりは同じ希望を持つ
未来に
自分に
今いる場所に
丘の頂上の木は
ありふれていて
小さい
そんなもの