私はブラーのデーモンの声が死ぬほど好きだ。彼のヴォーカルならどんなに長時間聴いていても、もう満足だということが無い。まるで底なし沼のようにはまり込んでしまう。最近は、これまでのブラー歴においても特に中毒状態だ。聴いてないとイライラしてくる。そしてグレアムのギターもストップ・ボタンを押すのが恐ろしくなるほど好きだ。そんな2人の組み合わせを、私はこの上なく愛している。

なのに、なぜかこのアルバムだけは自分的にはうまく溶け込めないでいた。アルバムのタイトルは『13』。

ブラーを代表する名曲「TENDER」と「COFFEE&TV」は理解できたのに、その他が何だかしっくり来ない。それが嫌で仕方なかった。駄作なわけがない、私のレベルが足りないのだろうと、しばらくは寝かせておいた。だいぶたったある日のこと、無性にこのアルバムを聴いてみたくなった。聴きながら、突然自分の頭の中のある回路が、バチッとつながるような感覚が。全てを聴き終えた私は放心していた。その日、このアルバムは私を構成する一部になった。やっぱりそうだったんだ!!これはとんでもないアルバムだわ!!ブラーがこれ以上のものをこの先作るとしたら一体どうなるんだろう・・・。

その言葉を未だに心の中に眠らせている。なぜならこの次のアルバムからグレアムが抜け、ブラーは3人になってしまったから。デーモンという、私にとっては偉大な存在がいるわけだし、嘘でなく次の『THINK THANK』は素晴らしい作品だった。聴いててあまりにも心地いいので、実際しょっちゅう聴いている。ただ私がもっとも好きだと思う形のブラーとは違うから、まるでブラーの別プロジェクトのように感じるときがあるのも確かだ。ブラーなんだけど、ブラーじゃないみたいな。

デーモンのつかみ所の無いヴォーカルと、音楽的スウィートさ×グレアムの大胆でキレのあるギターサウンドの組み合わせと実験的な音楽性が私には永遠の憧れなのである。似ているものでなく、この2人のいるブラー・サウンドを心から求めているのである。

このアルバムを聴いてると、最近はよく涙が出る。感じるはずの無い痛みを感じる。だから必ず一人のときに聴くアルバムだ。

posted by bunny17