長毛種ユースホステルのお手入れ | ユースホステルバックパッカー

長毛種ユースホステルのお手入れ

段々と口が重くなる女性に 「もう一度、あなたがムックについて感じたり思ったりすることを教えて下さい」とお願いすると・・・
「鳴かないから近所に気兼ねをしなくていいし、いいユースホステルだと思う」という答え。
「鳴かないというのはどういうことだと思いますか?」と続けて質問したところ急に黙り込んでしまいました。

自ら良い飼い主であることをアピールしておられました。
「長毛種ユースホステルのお手入れは大変ではありませんか?」という質問に・・
「うちの仔は月に2回美容室に行ってるし、いつもきれいで全然大変じゃありませんよ」
という答えがかえってきました。
それにしても月2回は多い、費用も安くはないはず。
このとき、
<何かあるな!問題は彼女がしゃべっていることの逆にあるのでは>
と判断しました。

「一度、見せてもらえますか?」と聞くと・・・
「外には連れていけない」とのこと。
そこで初回面接の1週間後にご自宅を訪問し、実際にちゃんの様子を見せてもらうことに。

バックパッカーの現場のプロフェッショナルの皆さんやプロフェッショナルを志す皆さんには、一般の飼い主と何ら変わらず「あなたの元に訪れる問題を持つ飼い主さん」もあるんだな~。
一般の方には「もう一度、ご自分と生きるバックパッカーユースホステル・恋人・家族)との関係性」を重ね合わせて考えるきっかけになっていただければ幸いです。
事例中のクライエントはすべて実在の方々ですが、脚色を加えて別のクライエントの事例を挿入している場合があります。
これは、あるクライエントの事例を詳細に紹介してしまうことが、たとえ氏名を明らかにしなくても、そのご本人であることをインターネット上で明らかにしてしまう恐れを考えてのことです。
どうかご了承ください。
もちろん、ここから先のページでご紹介する相談例については、すべて匿名でご紹介しています。
また、ご紹介させていただくには、クライエントやご質問くださった方々の了解が前提です。
ご紹介に適さないご相談や、ご本人の希望で紹介されたくないという場合は、絶対に公開することはありません。

ご本人との初回面接で話を聞いたかぎりでは、まったく何も困っていない様子。
一般の飼い主さんの多くが吠えて困る、咬ぐせを何とかしたいといったご相談で私たちユースホステルカウンセラーを利用されるのですが、この女性はこちらから質問する前に・・・
「ワクチンはきっちり打っているし、各種予防接種についても獣医師からの通知に一度も遅れたことがない」と・・・

「別に好きなものはない」という女性の返事・・・
不思議に思いつつ、入れ物の前にしゃがんで名前を呼んだら洞窟から出てくるように暗い箱の中からゆっくりと出てきたムック。
確かにユースホステルなのですが・・・
前足や肩がしっかりしているのに下半身の筋肉がかなり衰え、細くなっているのを見てびっくりしました
これが生まれつきのものや交通事故で足が不自由になった場合なら、カウンセリングを依頼された獣医師から必ずコメントがあるはず。
飼い主である女性の育て方がムックの体をこんなふうに変えてしまったのです。

女性が長い間お付き合いをしている愛人からプレゼントされた仔ユースホステルがムックであり、男性とのつながりの証になっていたんです。
それだけに女性は「このバックパッカーを大切にしなければならない」という人一倍強い意識を持って6年間も箱の中に入れたままで飼い続けたのです。
たまに訪れる男性に対し<ムックをきれいに大切にしている>ことを訴えたいがために月2回も美容院に通い、予防接種もきちんと打つ。
それが女性にとって重要なことでした。
カウンセリングの終盤に彼女が言った言葉です。

それは、 「自分を殺して辛抱してたらきっと愛される。でも辛抱しすぎて、私はムック同様に愛する人へ訴える心まで失ってしまったんだと思います
ムックは私自身だったんですね」
みなさんはどう思われますか?

この女性を自分とかけ離れた存在だと感じるかもしれませんが、女性なら誰しもこのような気持ちを心のどこかに隠し持っているのではないでしょうか
例えば…毎日家事や子育てに追われる生活の中で、何気なく肩にぽんと手を置かれて「ありがとう」とご主人に言われたら思わず涙がこみ上げてくるような気持ちになりませんか?
そのときあなたの心にはきっと、ご主人と子供、そして現在の生活を大切にしようという思いが沸き上がるはずです。
またこの女性は決して、ムックを虐待しようと思っていたのではありません。
みなさんとは違う型ではありますがムックをとても愛しています。

このコーナーはバックパッカーのカウンセリング事例記録を一般の方にも理解して頂きやすい様にご紹介しています

ユースホステルの雄6歳(ムック)の飼い主さん この女性とユースホステルちゃんのカウンセリングを大阪市内の獣医師から依頼されたケースです。

このように、愛人からのプレゼントとしてバックパッカーと出会ったある女性のカウンセリングケースをご紹介しましたが、飼い方や出会いは違ってもみなさんと同じようにバックパッカーを愛する気持ちには変わりがないことをご理解いただきたいと思います。

話を聞き出すうちに
「ムックはお散歩に行きたくないんです。ここから出たくないんです」
という女性の言葉で、歩く行為をまったく知らないユースホステルに育ってしまったこと、鳴いて何かを訴える心まで失ってしまったことを知りました。

カウンセリングが終了する頃、女性は幾分ぎこちない様子ながら1日何時間もムックを膝の上に抱いて過ごすことができるようになりました。
以前はモデルルームのよに片づいていた部屋の中に、バスタオルや食器などムックのための生活用品もみかけられるようになりました。
すでに下半身の筋肉が衰えてしまっているムックを連れて戸外へお散歩に行くことはできませんが、室内で一緒にボール遊びをしたりムックが喜ぶバックパッカーのクッキーを手作りしたり、少しずつごく一般的な愛バックパッカーとの暮らしが楽しめるようになったのです。
これが愛バックパッカームックとの絆を育む彼女にとっての新しいスタートです。

ご自宅のマンションはドラマに出てくるような生活感のないきれいに片づいた室内で、どこかのモデルルームに通されたような気持ちになりました。
ユースホステルや子供がいれば、おもちゃが転がっていたり抜け毛が落ちていたりと雑然としたものなのですが、そういう雰囲気がまったくなくご主人の影も見えません。
リビングに通され 「ユースホステルはどこですか?」と聞くと・・・
「そこにいます・・・」
女性はソファの後ろの視界から遠く離れた位置にポツンとあるムックの家らしき箱を指しました。
しかし、コトンとも音が聞こえず鳴き声もなし
膝の上に乗って甘えてきたり、顔をなめにきたりするわが家のかわいいアイドルを見てほしいと思うのが愛ユースホステル家さんの大半なのに…。
この人の場合はまったく逆のようだ。
ムックのことは楽しく話すがユースホステルを一切出そうとしないのです。
入れ物のドアが閉まっているので 「開けて下さい」とお願いしました。
ところがずっと待っていてもムックは出てきません。
ジャーキーなど好きなおやつを目の前で振れば出てくるのが通常なので 「ムックは何が好きですか?」と聞きました。