プレショフの町をバスで出発すると、もうそこは田園風景。
スロヴァキアは山岳小国であることを印象付ける風景。
「そんな田舎に何を見に?」
と思うかもしれないが、1時間弱もバスに揺られ、村に着くと、
遠くにこんなものが見えてくる。
「ん?なんだこの天空の城のようなものは・・・」
すでに廃墟となって修復もされていない城。
緑いっぱいの平原と丘の上に、中欧で最大級の城が朽ち果てた状態で残っている。
周りに何もないのが、いやがおうにも存在感を高めている気がするな~。
これは世界遺産にも登録されているスピシュ城。
まるで城を守るかのように建てられている民家。
その民家城壁の隙間を地元の人に連れられて、すり抜ける。
城を見渡す位置へ。
「奈良の若草山のてっぺんに城が立っている!」
丘と城の絶妙な風景と、誰一人、観光客も地元民もいない景色に、
「うわぁ~おっ!」と興奮して少々、小走りしてしまった。
ここからは老体に鞭を打って、一応、てっぺんまで。
ただ、門が閉ざされており、今は入れないようだ・・・。
城から村を見下ろした風景も、これまた格別。
ただ、城って敵に「将軍はここにいますよ」って言っているようなもので、
戦闘施設としては僕はどうかな?と思っている。どうでもいいか・・・。
風が草にこすれる音や、時折、遠くの村から子供の甲高い声が聞こえてくるくらいに、
ここは静寂な場所だった。火照った体を石に座って休め、誰一人としていない
スピシュ城を独り占めしつつ、最高の時が流れていた、
はずだった・・・。
続く・・・。





