まずはライターさんのレビューを紹介させていただきます

弾き語りCD『依与吏の部屋』の部分を抜粋しました

清水依与吏という表現者が紡ぎ出す極上の「素材」を、アコギの演奏のみというシンプルな音場の中で高密度で凝縮させた『依与吏の部屋』は、それだけでも十分すぎるほどの輝度と深度を備えてはいるが、それは楽曲の「原風景」の発展形であり、決してback numberの「完成品」ではない。

ただ、バンドサウンドの奥底にある個人の非武装の想いを、弾き語り作品という形で露わにできるだけの強さを、今の清水は確かに備えている。

楽曲に不朽の息吹を与えてくれる小島&栗原への信頼感がなければ、清水もここまでバンドサウンドを「脱ぐ」ことも、楽曲の無防備な姿を音源として披露することもできなかったはずだ。
単独で活動するクリエイターが次々に登場しその才気を発揮する2020年代という時代においてしかし、清水依与吏は「詞曲を書いて歌うソロアーティスト」としてではなく、小島和也&栗原寿というメンバーとともに歌い、同じ舞台に立ち続けている。

そして、清水の歌によって小島&栗原が生かされているだけでなく、小島&栗原の演奏によって清水の歌も生かされ、そのすべてがback numberという音楽空間の糧となっていく――。

新作『ユーモア』とこの『依与吏の部屋』をあわせて聴くことで、清水の歌の核心に宿る強さと、15年以上にわたって同じ時を刻んできた3人の絆が、より一層リアルに胸に迫ってくることと思う。

 

先日のラジオで、

「『依与吏の部屋』のライブではオレたちもステージにいてあげるよ」

って依与吏さんをからかう寿くんの言葉に、メンバー3人の仲の良さや絆の強さを感じてホッコリしました☺️

最初、依与吏さんは弾き語りはやりたくないとゴネていたんですって笑

自分の歌だけで何の魅力があるのか…と思っていたけど、まさに自分の部屋で収録した『手紙』を聴いたらこれまでとは違う自分が見えてきたそうです


私は依与吏さんの声の魅力が前面に打ち出された素敵なCDだと思う一方で、やっぱりback numberのバンドサウンドが大好きだってことも改めて感じました

曲順に聴いていると穏やかな気持ちになりグリーンラベルのCMの美しい映像も浮かんできました

『西藤公園』から『チェックのワンピース』の流れは昨年幕張のライブの前に太田で見た景色を思い出して…照れ


私のスマホには弾き語りCDの次にユーモアのCDが入っているんです

曲順でかけていて『チェックのワンピース』が終わって『秘密のキス』が流れてきた時に鳥肌がたちました

遠い昔の記憶まで思い出して感傷的になっていたところに、『秘密のキス』の爽やかで色彩豊かなイントロが光に向かっていくタイムトンネルのように感じたんです

今のback numberに会いに行くようなワクワク感がありましたキラキラ

 

曲順って大事ですね

今回のアルバムも曲順にかなり悩んだそうですが、メンバーこだわりの順番で聴いているとシングル曲の存在感が凄いんですよね

ほぼ毎日聴いてきているのに新鮮にあ〜いい曲だなぁって感じるんです

 

『秘密のキス』は歌詞を入れる前のメロディの段階で、「舞い上がれ!」の主題歌をこの曲にするか『アイラブユー』にするか迷ったそうです

『秘密のキス』のイントロを聴きながら「舞いあがれ!」の主題歌だったら…と想像するのも楽しいです音譜照れ


『秘密のキス』


太陽がいくつあったって

君がいないならもう rainy day

突然の英語のせいで

切実さが伝わらないね


もう少しだけ早く

君を見付けてたら

そいつはきっと僕だった

かどうかは分かんないけど

君が好きだった


秘密のキス

どちらからでもなく

そんな世界を想像している

とんだ運命のミス

どうかこのドラマが

まだ第1話でありますように


的外れで騒々しい

期待できない マイ アイデンティティー

出来もしない 韻 踏んだって

僕の価値は上がったりしないね


比べたら勝てないさ

それは今の話

君の胸の天秤に

長めの助走を付けて

重りを着けて


秘密のキス

どちらからでもなく

そんな世界を想像している

とんだ運命のミス

邪魔な登場人物が

これ以上出てきませんように


君が幸せならさ

それでいいはずだし

僕の出る幕じゃないか

考えても悩んでも

君が好きだった


秘密のキス

どちらからでもなく

そんな世界を想像している

とんだ運命のミス

君の物語の

背景で君を歌っている


いつか秘密のキス

どちらからでもなく

そんな未来を願っている

とんだ運命のミス

この曲が2人だけの

オープニングテーマで

ありますように


出だしに「お、英語!珍しい!!」と思ったら速攻で自分に突っ込んでて、アルバム最初から依与吏さんらしくて笑っちゃいました(o´艸`)

『秘密のキス』とタイトルを付けていながら、そんな世界を想像しているだけってのもback numberらしいですよね

歌詞にもメロディにも優しい温もりを感じます

私は特にこの部分が愛しいです

"比べたら勝てないさ

それは今の話

君の胸の天秤に

長めの助走を付けて

重りを着けて"

「君が好きだった」と切なさがあるけど、心が乾いていない瑞々しさもありますよね

"君の物語の

背景で君を歌っている"

今の僕だけど、

"この曲が2人だけの

オープニングテーマで

ありますように"

で終わるのが希望の光を感じて、アルバムのスタートから素敵だなぁって思いました


セルフプロデュースながら素晴らしいクオリティの楽曲ですよね

タイアップがないなんてもったいない!

春のドラマに使って欲しい!

と思うのは私だけではないはず❣️