私が知らない曲を聴く気になるのは曲調と歌声が好きというのが大前提なのですが、back numberを聴くようになってからは楽曲を制作する人の想いを知るほど深く聴き入るようになりました


最近は『Documentary film』のような曲を作る桜井さんが気になりミスチルを聴いています

『エソラ』『Documentary film』とともに大好きな曲になったのが『himawari』です

最初は悲しい曲とも知らず曲調だけで好きになりました


『himawari』


優しさの死に化粧で
笑ってるように見せてる
君の覚悟が分かりすぎるから
僕はそっと手を振るだけ

「ありがとう」も「さよなら」も僕らにはもういらない
「全部嘘だよ」そう言って笑う君を
まだ期待してるから

いつも
透き通るほど真っ直ぐに
明日へ漕ぎだす君がいる
眩しくて 綺麗で 苦しくなる
暗がりで咲いてるひまわり
嵐が去ったあとの陽だまり
そんな君に僕は恋してた

想い出の角砂糖を
涙が溶かしちゃわぬように
僕の命と共に尽きるように
ちょっとずつ舐めて生きるから

だけど
何故だろう 怖いもの見たさで
愛に彷徨う僕もいる
君のいない世界って
どんな色をしてたろう?
違う誰かの肌触り
格好つけたり はにかんだり
そんな僕が果たしているんだろうか?

諦めること
妥協すること
誰かにあわせて生きること
考えてる風でいて
実はそんなに深く考えていやしないこと
思いを飲み込む美学と
自分を言いくるめて
実際は面倒臭いことから逃げるようにして
邪(よこしま)にただ生きている

だから
透き通るほど真っ直ぐに
明日へ漕ぎだす君をみて
眩しくて 綺麗で 苦しくなる
暗がりで咲いてるひまわり
嵐が去ったあとの陽だまり
そんな君に僕は恋してた
そんな君を僕は ずっと


この悲しい曲を熱く歌うのが素敵ですキラキラ

この曲は映画『君の膵臓をたべたい』の主題歌だったそうで、耳にしたことがある方も多いかもしれないですね


次の『永遠』ではあるフレーズにぎゅっと心をつかまれました


『永遠』


桜舞う遊歩道
花火あがる夜の浜辺
ヒラヒラ キラキラ
記憶の中で光ってる

レンズを向けるたび
顔を背けていたのは
照れてるだけだと
理解しようとしてきたんだ

彷徨えば彷徨うほど
出口から遠く離れる迷路みたい
今も答えを探して歩いてんだよ
君のいない場所で

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
必死で何かを僕に伝えようとしてる
あの日の君が見える
一瞬でさえも逃したくなくて
夢中で追いかけるよ
今はもう
ここにはいない君の笑顔を

君を知る人から
君について聞かれるたび
どうしていいのか
その場から立ち去るだけ

語らえば語らうほど
気持ちから遠く
言葉は無意味になる
強力な恋の魔法が
まだ解けてないから
幸せとすら感じる

空に残された白い飛行機雲
ふと自分が重なる
凄いスピードで逝ってしまう君に
必死で追い縋る
君さえ知らない
本当の君を見せてあげたかった
静かに眠ってる横顔も綺麗だ

時は行き過ぎる
そこになんらかの意味を
人は見出そうとするけど
冗談が過ぎる
たとえ神様であっても
死ぬまで許さない

独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
涙色をした雨で覆われていても
笑顔の君が見える
僕しか知らない
愛おしい仕草を
この胸に焼き付けるよ
怒ってる顔も堪らなく好きだった
もう会えなくても
君は僕の中の永遠


この曲『永遠』は、今年の3月24日からNetflixで配信された映画『桜のような僕の恋人』の主題歌として書き下ろされた楽曲だったそうです


私はこれまで永遠の別れをテーマにしたような曲も映画・ドラマもずっと避けてきたんです

5つ上の兄が亡くなったのは私が26歳の時でした

当時は人生がどうの、前を向けだなんて曲は押し付けがましく感じて聴いていられませんでした

いかにもいい曲こそ歌詞に集中する気にもならなくて邦楽はほとんど聴かなくなったのかもしれません


身近な人の永遠の別れは自分の考え方や人生に大きく影響しますよね

命のありがたさを知ることができたけど、時には「どうせいつか死ぬんだから」って心が荒んでしまうこともあります

兄貴が若くして亡くなったことが死を身近に感じて、物の見方考え方、人生観がそこに直結してしまうんだと思います


back numberに癒され邦楽の歌詞の美しさを感じるようになってから『Documentary film』に出会えてよかったです

「あの時は苦しかったね。でもあの時にしか感じることしかできなかった愛しさがあったよね」

って、頭の中から消したい記憶に淡い光を当ててくれた曲に感じました

この曲を聴いた時にあまりにも私の感情に触れてくるものだから、桜井さんに何があったんだろうと思ったんです

偶然にも私と同じように若くしてお兄さんを亡くし、お父さまと永遠の別れをしてしまった桜井さんの想いがたくさんの楽曲に表れているような気がします

『永遠』の歌詞の

"時は行き過ぎる
そこになんらかの意味を
人は見出そうとするけど
冗談が過ぎる
たとえ神様であっても
死ぬまで許さない"

このフレーズを耳にした時に兄の告別式の日を思い出しました

神様にも仏様にも毎日祈ったのに、やっぱりこの世にそんなものいないんだって心がささくれていたあの時の自分…

あの若さで命が奪われたことを恨んでいた自分をこの曲が抱きしめてくれた気がしました


嬉しいことや楽しいことは共有できますが、悲しみは同じ体験をしたとしても環境が違えば感じ方は様々で、コアな部分では誰とも共感できないと兄を亡くしてからずっと思ってきました

そんな苦しいほどの孤独を感じる時に桜井さんの作る曲に寄り添ってもらうとそこから抜け出せなくなってしまう時があります

最近出会ったミスチルの曲は同世代の桜井さんの人生を感じて聴くようになりました

命も幸せもそして不幸も永遠じゃないってこと

時には辛い現実を受け止めながらもそれでも人は前に進むしかないってこと

でもその道の先は小さな幸せも転がっているってことを歌ってくれているような気がします


一方でミスチルの曲は自分の痛いところに塩を塗るような辛さもあるのです

でも今の私にはback numberの音楽がいつもそばにいてくれます

back numberのメロディやサウンドは心が弾んで最高に楽しいんです音譜

私にとってのback numberの曲はボクとキミの可愛い物語を読んでいるようで愛しくて癒されるんですよね

そして曲によってはボクの気持ちでも聴いてます

依与吏さんはいつも「情けないボクだけどいつかこんな自分になれたら」って歌っているのです

"こうあるべき" とか "顔をあげて前を向こう" なんて言葉を使わずして、ただそばに寄り添い「みんな弱くて情けないんだよ、大丈夫だよ」っていつも心を温めてくれています

 

誰の言葉も響かなかった私の心の奥にすっと入り込んで癒したり、自然に前を向かせてくれた音楽に感謝しかないですキラキラ


先日は兄の命日でした

このタイミングでミスチルの音楽との出会いももしかしたら必然だったのかもしれないですねおねがい