『ハッピーエンド』
back numberの名曲といえばこの曲を真っ先に挙げる人は多いでしょう
今さら感があって書かずにいましたが、個人的にこの季節の空気感が曲の雰囲気に合うような気がしてピックアップしてみました
2016.11.16 リリース
私は新曲『黄色』にまだまだ夢中で毎日リピートしまくりなんです
初めて『黄色』をフルで聴いた時の心の震えは忘れないと思います
以前からback numberファンだった皆さんが『ハッピーエンド』を新曲として初めて聴いた時も、きっと同じようにあまりの感動に心が震えたんじゃないかと思っているんです
ブロ友さんが｢『ハッピーエンド』はライブで初お披露目だったんだよ｣って教えてくれました
もう〜想像しただけで鳥肌モンです
はあ〜もっと早くback numberを見つけられていれば…と悲しくもあり
この曲のリリース時のインタビュー記事は結構あるんですよね
当時の依与吏さんの心境や、2014年にリリースされた『fish』という、同じ女性目線の失恋ソングとの対比などが興味深い記事です
↓↓↓
―「受注生産」という形で『クリスマスソング』も『僕の名前を』とか『SISTER』も生まれて。
でもそれも結果的にその時々の清水依与吏やback numberを表すものになっていたわけだけれども。
そうじゃなくて、今回はもうちょっと自分の中にあるものを積極的に…？
清水「そうですね。特に歌詞かな。歌詞は自分と向き合うことになるんで。
すっげえ失恋の曲やりたかったんだと思うんですよね（笑）。結構久しぶりですよ、ゴリゴリの失恋をシングルにするのなんて」
―『ハッピーエンド』にはback numberの本当の意味での王道が詰まっていて。バラードであり、女性目線であり、失恋の歌でありっていう。すごく本質的な曲ですよね。
清水「確かに」
―そういうタイミングなので、今日は改めて清水依与吏にとってバラードとは何なのか、もっと言えばなぜ清水依与吏はバラードにすべてを懸けるのか、ということを訊きたいと思います。バラードは好きですか？
「まあ、もし心中するならバラードとでしょうね。
アップテンポの曲とは死ねないっすよね。
俺の中でテンポが速い曲って、お客さんがいないと成立しないっていうか。
でもバラードは誰も聴いていなくても、ひとりでも成立するみたいな…吐き出すのに一番体が動かないから、本当に心が震えてないと誰にも届かない。
もう死ぬよ、最後に1曲何書く？って言われたら、たぶんバラードを書きますね」
―バラードは誰も聴いてなくても成立するって言ったけど、back numberのバラードに出てくる主人公はことごとく「ひとり」だよね。
清水「ああ、そうですねえ。俺できないんですよ、バラードで幸せ者っていうのが。
『僕の名前を』とかがギリですね。あれもでも、結局ふたりでいるって感じじゃないし」
―そうだよね。だからバラードって何かというと、すごく独り言というか。壮大な独り言（笑）。
清水「そうですね、壮大なサウンドに乗せてお送りする愚痴、みたいな（笑）」
―back numberのバラードということで『ハッピーエンド』を聴いて、まず思い浮かんだのが『fish』なんですけど、あの曲には「さよなら」っていうのがキーワードとしてありましたね。
でも最後に《あなたがここに帰ってきますように》って歌ってる。さよならできてないじゃないかっていう。
清水「グッズグズにもう…すごい好きですからね。あの曲で言いたいのは、さよならじゃないんです、好きだってことなんですよ（笑）」
―そうそう。『ハッピーエンド』でも主人公は「さよなら」って言うじゃないですか。最初はそれが言えなくて「ありがとう」と言うんだけど、最後にようやく「さよなら」って言う。
でもその前には「嘘だよ」って言葉がつく。《今すぐに抱きしめて》《もう離さないで》《なんてね 嘘だよ さよなら》。
『fish』とは逆に、自分の気持ちに蓋をしていくっていう。
清水「そうですね。それが俺自身かどうかはわからないですけど、寂しい成長の仕方はしたというか。
強さとか優しさみたいなものを履き違えてるわけじゃないんだけど、主人公に対してこんな強がり方しなくていいのにとか、それって誰に対しての優しさなんだろうって聴いた人たちがそう思う気がするんですよね。俺自身もそう思うんで。
『fish』の時より年齢が少し高くなって処世術を覚えてしまった、だからこその寂しさとか悲しさがあるなあと」
―12月に出るベスト盤を挟んで、back numberがどこに行くのかっていうのも非常に気になるんだけれども。
この必殺技をこの強さでぶっ放せるっていうのは、ある種の黄金時代みたいなものがその先に待っているのではないかって感じがしますよね。
清水「そうですね。『シャンデリア(2015.12月リリースアルバム)』で息切れした感じになっちゃうのが自分の中で嫌で。
あえて言葉を選ばないんだったら、自分にもう1回売れたいと思って欲しいって思ったんですよ。売れたいと思ってくれねえかな、俺っていう。だけど全然思ってねえっていう（笑）。
だいたいアルバムとか枚数がいくと、かかりがちの流行り病だと思うんですけど。
でももう、今普通に…いつぐらいのメンタルなんだろう？ 『ラブストーリー(2014.3月リリースアルバム)』の時のメンタルじゃないっすね。もっと本当にインディーズ、メジャーデビューの時ぐらいの、売れてえーっていう感じがあって」
―そういう意味でも、レベルアップした必殺技としての『ハッピーエンド』だと思います。素晴らしいと思います。
清水「 いやあ、嬉しっすわ。この3曲(シングルに収録された曲『ハッピーエンド』『君の恋人になったら』『魔女と僕』)は自分でも忘れられないシングルになると思いますよ。
このタイミングでこれが書けたっていうのはプライドとの戦いでもあったんで。
ベスト前のシングルなんて誰が買うんだ選手権の。｣
"誰が買うんだ選手権" 
このシングルリリースの１ヶ月後にベストアルバム『アンコール』のリリースが控えていたんですね！
それにしても、このシングルの3曲はホントお見事ですよね👏
それぞれが個性的で、まるで世界観が違うんです
特に『君の恋人になったら』は妄想爆裂の主人公のボクが私にとっての癒しで大のお気に入りです
下記のインタビュー記事も『ハッピーエンド』のリリース時のもののようですが、back numberがどんなバンドなのかがギュッとつまっていてわかりやすいと思います
特にback numberファン予備軍の方、必見です
この記事では2ページ目の、なぜ歌詞に英語を使わないのか…この答えがback numberらしさに直接繋がっていると思います
『ハッピーエンド』に話を戻します
依与吏さんのインタビューにもあるように"処世術を覚えてしまった、だからこその寂しさとか悲しさ"…これが歌詞の冒頭からどこを切り取っても存在するんですよね
『ハッピーエンド』…タイトルからしても強がってないと自分を支えていられないような苦しさや切なさを感じます
私が個人的にぐっとくるのは、もう戻ることはないと解っていながらも彼との幸せな日々を回想しているような、この部分です
"こんな時思い出す事じゃないとは思うんだけど
一人にしないよってあれ実は嬉しかったよ
あなたが勇気を出して初めて電話をくれた
あの夜の私と何が違うんだろう"
"気が付けば横にいて
別に君のままでいいのになんて
勝手に涙拭いたくせに
見える全部聴こえる全て
色付けたくせに"
人によって心に刺さる部分が様々だと思います
ちなみにウチのダンナさんは
"泣かない私に少しほっとした顔のあなた
相変わらず暢気ね そこも大好きよ"
なんですって
男女でも感じ方はまるで違うのでしょう
だからこそ珠玉の名曲だと思うんです
皆さんの心に特に響く歌詞はどこでしょう…
最後に全歌詞です
↓↓↓
さよならが喉の奥につっかえてしまって
咳をするみたいにありがとうって言ったの
次の言葉はどこかとポケットを探しても
見つかるのはあなたを好きな私だけ
平気よ大丈夫だよ優しくなれたと思って
願いに変わって最後は嘘になって
青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私みたいと手に取って
奥にあった想いと一緒に握り潰したの
大丈夫 大丈夫
今すぐに抱きしめて
私がいれば何もいらないと
それだけ言ってキスをして
なんてね 嘘だよ ごめんね
こんな時思い出す事じゃないとは思うんだけど
一人にしないよってあれ実は嬉しかったよ
あなたが勇気を出して初めて電話をくれた
あの夜の私と何が違うんだろう
どれだけ離れていてもどんなに会えなくても
気持ちが変わらないからここにいるのに
青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私をずっと覚えていて
なんてね 嘘だよ 元気でいてね
泣かない私に少しほっとした顔のあなた
相変わらず暢気ね そこも大好きよ
気が付けば横にいて
別に君のままでいいのになんて
勝手に涙拭いたくせに
見える全部聴こえる全て
色付けたくせに
青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私みたいと手に取って
奥にあった想いと一緒に握り潰したの
大丈夫 大丈夫
今すぐに抱きしめて
私がいれば何もいらないと
そう言ってもう離さないで
なんてね 嘘だよ さよなら
