夜の談話室面会時間が終わって人気のなくなった談話室一人で本を読んでいたら若い男性がドアを開けて入ってきた明らかに入院者と違う服装どうやら夜になって入院してきた患者に付き添ってきた人らしい隅の椅子に座ると電話をかけ始めた静まり返った部屋なので会話が漏れてくる「あの、実は親父が入院しまして………」「……癌です………」「あ、学校は明日行けるかと…………」身につまされて、居たたまれずに、そっと部屋を出た