夏といえばなぜか怪談なんだけど、この暑さじゃ幽霊だって熱中症になりそうだよね
「大丈夫か? 顔色悪いぞ。青白い顔が赤く見えるぞ」
「いや、夜中まで暑くって。じっと我慢して化けて出てたら、熱中症になったみたいで・・・」
「そいつは、良くないな。下手したら生き返っちゃうから気をつけろ」なんて


それは、ともあれ
もうずいぶん昔の話なんで、時効だと思うんで・・・

ある女子寮が、東京の西部に新築されました
都心じゃ手狭になってきてましたし、地価も天井知らずだった頃です
地方から出てくる女の子のことを、今以上に親御さんは気にしていたんでしょうね
その手の管理つきの、女子だけ入れる寮のようなものがたくさん建てられました
その女子寮に入居することになった子が、引っ越し祝いのパーティーを部屋で行いました
真新しい部屋に友人たちを招いてのパーティーですが、もちろん男子禁制なので招かれたのは女の子ばかり
楽しい時間を過ごして客たちは帰ったのですが、外に出てから客の一人が
「あの部屋の壁、変だった」
その言葉を聞いた別の子が、何だろうと聞いてみたところ、
「壁から、手がたくさん出てた。それも、男の手ばっかり」
う~ん
何だったんでしょうね?
肘から先くらいの手ばかりが出てたんだって。
その辺りは、古戦場があったり、幽霊が出たとか音がしたとかいう話も良く聞く所なんで、女の子が楽しそうに騒いでるのを知って、集まってきたんでしょうかね?
それにしても、手だけってのは・・・
「言うと怖がると思ったから、言わなかったんだ」
そりゃ、怖いよね
新築の部屋で一人暮らしを始めると思ってワクワクしてんのに、壁から手がニョキニョキ出てるなんて
その後、どうなったのかは知りませんが、あの寮って、まだ有るのかなぁ?