ガソリンを入れていたらこいつも給油していた。



そして僕は、この世の生まれながらの不平等について思いを馳せるのだ。



私は蝉が嫌いだ。

糞ほど嫌いだ。

もとい。
糞の方が良い。
糞は私を脅かさない。

あの見た目、予測不能な動き、からの鳴き声。

恐い。

夏の時期になると何度も奴らに脅かされ、無駄なカロリーを消費させられる。



なぁ蝉よ。

君の声が聞こえてくるとさ、私は夏を感じるんだ。
今年もこの季節がやってきたかぁ。って。
大好きな季節をより濃くさせてくれるんだよ。
君の声はね。

見た目や動きがああじゃなきゃもっと君を愛しあげられたよ。



なーんて私は思っても、蝉はそんなの気にしない。
蝉の世界に「人間」なんて価値観はおそらく無い。


人の世にだけあるのだ。

「生まれながらの不平等」



それを帳消しにする方法があるとするならば、他人と自分を比べないことだ。