「夢子ちゃん、ちょっと待ってよー。に、荷物が多くて追いつけないよ。」
「そうね。ちょっと買いすぎちゃったし、休憩していきましょう。」

夢子ちゃんに買い物誘われたからついてきたけど、やっぱり荷物持ちは大変だよ。
とにかく、ようやく休憩で助かった。

「あれ?涼さん?」
「え、絵理ちゃん?こんにちは。」
「その荷物……また夢子さん?」

またって言われるよね。すごい荷物だから。
あーでも、絵理ちゃんにこういうところあまり見られたくないんだよな。

「涼さん……使われ乙?」
「だ、だから違うんだってばー。」
「涼!なにし、って絵理。」

あー見つかった。また喧嘩にならなければいいけど。

「夢子さん、こんにちは。」
「こんにちは。何か用。」

いきなり、嫌な空気が……

「たまたま、ここを通りかかっただけ。私用事あるからまたね。」
「またね、絵理ちゃん。」

よかった。今日は何事もなかった。
やっぱり平和が一番だよ。

「怪しい……」
「どうしたの夢子ちゃん。」
「あの絵理が何もないなんて。」
「本当に用事があるんじゃないの?とにかく休憩しようよ。」

流石にそろそろ腕が疲れてきちゃったよ……

「そうね。今日もありがとうね涼。」
「え?う、うん。僕なんかでよければこれからもよろしくね。」
「!?」
「夢子ちゃん?」

あれ?顔赤くしてどうしちゃったんだろう。
暑いのかな。

「夢子ちゃん大丈夫?顔が赤いけど。」
「大丈夫よ!さあ、早くその辺の喫茶店で休みましょう。」

よくわかんないけど、大丈夫ならよかった。
それにしても、どうして夢子ちゃんと絵理ちゃんは毎回喧嘩しちゃうんだろう。
僕は二人にも仲良くしてもらいたいんだけどな。



「……別に近くにいなくてもやれることはある?」



~Fin~