私の愛車には独特のにおいがあって、それは自他ともに認めるところである。

このにおいはディーラーで試乗した時からあって、試乗した他の車体でも同じにおいがしたので、私はこのメーカーのにおいだと思っている。
幸い私はこのにおいが嫌いではないので、慣れた後は「かわいい愛車の香り」となり、このにおいをかぐと落ち着いて運転できるという謎の暗示にかかるようになった。(実際に愛車はとーてーも運転しやすい)

ところが数日前、車に乗り込んだ瞬間、まったく違う異臭がした。
はじめは車外のにおいかと思ったけど、窓を開けても、しばらくエアコンガンガンにしても、全くにおいが消えず、これはエンジンルームに何かあったのかもしれないからディーラーに持って行った方がいいかもと真剣に考えた。

帰宅後、後部座席から荷物を取ろうとしたとき、その数日前にスーパーでもらったチラシが載っているのに気が付いた。まさかと思ってチラシのにおいをかいでみた。その場で確信犯認定はできなかったけど、変なにおいがすることはするし、状況証拠的には犯人の確率が高い…。
半信半疑ながらまずはチラシを撤去してみた。

翌日、車に乗ったら例の異臭は消えていつもの愛車のかおりに戻っていた。

やはり犯人はチラシだったのだろう。

たかが紙とあなどるなかれ。案外強烈なにおいを発します。