足元に落ちた錠剤足元に落ちた錠剤。 電車から降りた片隅で落ちていたのを拾った。 ふわっと眠気が襲いかかった。 なぜだか何年か前も同じ光景を見た気がしていた。 その場で僕は錠剤に手を伸ばす 錠剤に口をつける いやそもそも錠剤を見ただけだ 錠剤は一錠かニ錠か でも転がっていたのだから一錠だったか 人の声が聞こえた。 女性の声だ 何かを大声で発していたが分からなかった。 人だかりが出来ていた。 足元の錠剤を再度見つめた。 電車の中はひっそりとした空気だ。