偏見 | push play ART

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油絵が中心の制作日記です。

俺はふと思ったことがある
「美」とはなんぞ、と
美しいものを作るのが美術で、それは人の美しいと感じる感情があってこそできるもので
そしてその終着点も人の美しいと思える感情をどれだけ動かせるかに帰属する
と、いうことは絵画を描くにしろ、人の美しいと感じる感情そのものの本質を理解したほうがいいのではないかと思った
多分「美しい」をつかさどる組織が脳内のどこかにあって、俺たちアーチストはその脳内の組織を相手しているのだ
美しいというのは色々あって、ありのままをリアルに描かれた作品の
精密さ、技術の高さに「すげえ」と感動を覚えるのもいわば「美しい」だし
全く物を描くという概念から外れて、色を不規則に配色していったものを、美しいと言う作品もあって
美しいと思う感情といっても多種多様で
美しいと感じる感情がなければ俺たちは白い四角形に色を塗っているだけに過ぎない
たとえばキュビズムと子供落書きの美的センスの違いが見出せるのはある程度の美術に触れたことのある経験者
から上しか解からなかったりする。
美しいと感じる感情は美にふれる経験から育つもので、鑑賞に長けてからでないと解からない美しさもある
だがその作品を一般人の前に出すと必然的にコンセンサスの違いが生まれる
それは美の極地を目指す画家を非常に苦しめるのである
何を美しいとするかは人の価値観によるものであるのだが