悪魔(サタン)と戦って勝利したと言われる大天使ミカエルの他、他の大天使も一緒になって大天使の祝日として広く祝われる日であるが、その由来はよく分からない。収穫の恵みを感謝する日でもあるようである。
この祝日のためのカンタータは4曲も残されているが、「今や、われわの神の救いと力と」BWV50は、合唱曲1曲のみであるので、作品の一部であると思われる。
「主なる神よ、われらこぞりて汝を頌め」BWV130は、祝典的であると同時に、戦いの勇ましさを表わしている。
「かくて戦い起これり」BWV19も同様であるが、冒頭にいきなり合唱のバスからフーガが開始されるのが、より切迫感を感じさせる。
「喜びと勝利の歌声は」BWV149もまた祝典的である。冒頭合唱曲は、狩りのカンタータからの転用であるが、ホルンからトランペットに変更され、調性もニ長調で、クリスマスオラトリオを思わせる色調となっている。