三位一体節後第10日曜日 | J.A.Ludwig(山田康弘)のブログ

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この名は、尊敬する3人の音楽家からお借りしました。

 イエスはエルサレムを目にした時、その滅びを予見して泣かれたと云う。そして神殿に入られると、そこで商売をしている者たちを追い出された。(ルカ194148)イエスの生涯の中でもとりわけ激しい感情を表わした場面として知られる。

 「考え見よ、われを襲いしこの痛みに」BWV46は、エルサレムの滅亡を神の罰として捉え、やはりその対象である罪人の恐れを描き出そうとした作品。第1曲目はロ短調ミサ曲のQui tollisの原曲である。裁きの雷鳴や、イエスより愛を受けた小鳥の表象としてリコーダーが用いられる等、分かりやすい描写も多い。

 「われらより取り去りたまえ、主よ」BWV101も罪からの悔い改めをテーマとしたコラール(メロディーは主の祈りのコラールとして知られる)によるコラール・カンタータ。取り去りたまえとは、罪の苦しみをということである。

 「主よ、汝の目は信仰を顧みるにあらずや」BWV102もまた、罪人への訓戒の趣をもった作品。とりわけ、アルトのアリアは、不協和音で魂の災いを描き、罪人の不安を強調する。