変わったキャラクターだが

知性と教養と能力にあふれる

年下の同僚から教わった。

彼と数年にわたり論考を重ねる中で

自分としても行きついたものが

この書との出会いというのが

とても感慨深い。

岡倉天心「茶の本」。

この本が元々英文で書かれたもので

天心自身が訳本を出さなかったことも含め

英文と訳文が一緒になっている

講談社学術文庫版で

日本語を読んでから英文で読んだ。

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そして、気になるパートを

日本語と英語の双方行き来しつつ。

その企図を読み解く上において

この日本語と英語での文書を

行き来する行為は

実に思索が深まる。

特に古典的作品において

母国語がもたらす”文字通り”な思考

のプロセスは

その含意や視座のもつ複雑さへ

意識を生みにくいのかも知れない。

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この学術文庫版は

訳者による解説もとても

良かった。

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内省や不完全性と美の関係が

時代の趨勢や伝わりにくいコトの

不可避的境涯の帰着などが

その卓越した能力と感性をして

強いコントラストのなかで

どこか諦観と孤独と寂しさと

結ばれていく。

利休の最期とあわせた

その解説により色濃く

美というものへの

帰依がみてとれた。

今、この本と出会えた良かった。


"True beauty could be discovered only

by one who mentaly completed the

incomplete."