この前の

「道徳感情論」から繋がりもあり

今年読んでおきたかった一冊。

いささか違和感のある帯文の

せいもあるのか

私の嫌いな妙な歴史人物伝と

だったらいやかなと最初は躊躇

したのだが、立ち読みで中を少し

読んでみると、そうした偏り過剰は

なさそうだったので読み始めた。

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そのタイトルの通り

”アダム・スミスとその時代”が

スコットランド啓蒙・経験論

人間本性論的なものの成り立ちと

背景を生き生きと浮かび上がる

ようだった。

フランスのこと

アメリカのこと

歴史的な側面と文化的とも言える

側面と。

歴史としての把握と

社会科学が科学として成立する

普遍性の把握と。

修辞学が人間の本性にによってたつ

ことや、そこから見える性格を

構成するコミュニケーション力の

社会的意義。

虚構が機能する共感のしくみなど

もなかなかユニークな記述だった。

また、ヒュームについての

記述がとても新鮮に感じた。

スコットランド啓蒙においての

ヒュームが行った

テーゼとその後のアンチテーズと

ジンテーゼの経緯。

スミスが果たした役割と

ヒュームなくして成立しない

その本質的な見立て。

著者のフィリップソンはヒュームについての

著作をこの作品の後に書いているそうだが

ぜひ訳本の登場を希望したい。

また読み返したい。


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