9/10(木)21:00
澳門の地に降り立つと、先ずは地下道を渡りカジノ行きの無料バス乗り場へと足を進める。
変化が著しい澳門で、以前と変わらない深緑色のマイクロバスに乗り、元祖リスボアへと向かった。
思えば18歳の時、生まれて初めて訪れたカジノがこのリスボアだった。
当時は溢れんばかりの人がこの鉄火場で勝負を繰り広げており、タバコの煙が充満したサークル內では、客の大きな掛け声や机を叩く音が常に場内に響き渡っていた。
まさに、リスボアこそが我がカジノ人生の原点であり学び舎でもある。
時代は移り変わり、今や地元民が大半を占めるこじんまりとした戦場に成り下がったが、凄まじい程の熱気はきっとこれからも変わらないだろう。
車中からスターワールドと永利を眺める。ライトアップで綺麗に彩られた姿は、何度見ても見惚れてしまう。
カジノの中はまさに地獄だが、外は何処も天国である。
出発してから5分程でリスボア前に到着。ウエルカムレディに笑顔を返すと、黄金色に装飾された中を通り、楽宮美食を過ぎてカジノ入口まで進む。
ここで、『あれ?』と激しい違和感を覚え振り返る。
そう、リスボア名物の回遊魚がゴールデンタイムにも関わらず、一匹も泳いでいないからだ。
噂には聞いていたが、かつて人々を魅了した華麗な回遊魚達が、リスボアという巨大な水槽から旅立ってしまったのである。非常に残念でならない。
しかし元来、老若男女が行き交う場所なだけに致し方ないのかもしれない。
そして、水晶宮カジノ内に入るとドリンクサーバーからコーラを一杯注いで飲む。いつも通りの儀式である。
時間を気にはするが、すぐにはプレイせず、先ずは円形外を一周し全体の様子を確認する事にした。
見覚えのある顔がチラホラいる。また、全般的に以前よりも低レートになったのが一目で分かる。
二周目に差し掛かった時、牌九の牌を操る音に惹かれ、牌九テーブルに移動。
運が悪い事に、大盛況で一向に親も子も空かない。
BJ同様、バックベット(他人に乗る)も可能ではあるが、牌九ではあまり好まれない。
結局、8ゲーム程様子を見ていたがプレイする機会には恵まれなかった。
但し、親の総なめゲームが3度もあったので、勝負せずに正解だったかもしれない。
昔と変わらないいつもの牌九メンバーが楽しそうにプレイしている姿を見れただけでも収穫だった。
次に円形内を回ると、三公バカラ卓に空席があるのを発見し、我先にと急いで座る。
やっとプレイ出来る事にホッとする。
第一投目がバックベットではあまりにも味気ないので、とにかく空席を探していたのである。
予め香港の重慶大廈で両替済みの30,000HKDをチップに交換し、一度大きく深呼吸した後に第一投として2,000HKDを置く。
配られた3枚は、絵札・2・6(計8)とかなり強い手が入り、思わず『ヨッシャー』と雄叫びを上げる。
ディーラーは、和が4でこのゲームを制す!!
だが、賭け金を1,000HKDに落とした第二ゲームでは一転し、2・2・6(計0)と最弱な手を出し万事休す………
かと思ったが、
ディーラーが、まさかの3・4・4(計0)を引き、最大カード差(6vs4)で棚ボタ勝利を得る。
この2戦でのツキが物語る様に、それから約20分プレイし、12,000HKDを手にした。
『澳門のカジノってこんなに簡単だっけ?』と有頂天になるも、その一方で冷静に次の戦場へ移動する事を決めた。
『せっかくの澳門、河岸変えが容易な状況下で一つのカジノに固執するのはもったいない』と思ったからである。
ここから移動が一番楽な、カムペックとグランドリスボアのどちらに行くか迷ったが、自然とグラリスの方へと足を向けていた。
そう、以前に回遊魚達が繰り返し泳いでいたあのルートで……
途中経過:+12,000HKD
~続く~