『大丈夫?アリス。』
『あ、あ、アヒル…』
『僕たちのこと忘れちゃったの?』
『仕方ないよ、だってアリスが前に来たのは5歳の時だもん』
『5歳?私、此処に来たことあるの?貴方達、私を知ってるの?』
『アリスは5歳の時此処に来たんだよ。』
『そうだったの…じゃぁ白いウサギさんを知ってる?』
『知ってるよ、バロンだろ。』
『でも何処に居るかは知らないよ。』
『この先に居る動物に聞いてごらんよ。』
『分かった、ありがとう』
『うーん、動物って言っても何の動物かも分かんないし、何処へ行ったら良いんだろう。』
『ん…?あそこに居るのは…』
『えっとー・・・こ、こんにちは』
『アリス!』
『ホントだ、アリスだ!』
『やっぱり貴方達も私を知ってるのね。』
『アリスは覚えてないの?』
『ごめんなさい、私は覚えてないわ』
『そうなんだ…ところでどうしたの?』
『白いウサギさんを探してるの。』
『バロンのこと?』
『そう、そのウサギさんに此処に連れて来られたの。でも見失っちゃって…』
『バロンに逢いたいなら女王様のところへ行けば良いよ。』
『女王様?』
『はい。この招待状を持っていれば、女王様のお城に入れるよ。』
『あ、ありがとう。』
『気をつけてね。』
『うーん、招待状か…。でもこれだけ持っていても何処へ行ったら良いのか…』
『何かお困りかにゃ?』
『猫さん…』
『あのね、私白いウサギさんを探してるの。それで女王様のところへ行く招待状を貰ったんだけど・・・
何処へ行って良いのか分からなくて』
『そんな事かにゃ、ちょっと待ってにゃ。』
『それなら私が案内するにゃ。』
『きゃぁ!猫さんが人間に!』
『私が案内するにゃ。一緒に行こうにゃ。』
『うん、ありがとう。』
・・・第5章へ続く