一緒に見ようと約束していた友人に
「この映画、あなた大丈夫?」と言われていた
そう…大丈夫じゃないだろう
子供を持つ母親ならば、誰でも
心に何も響かぬ母親はいないだろう
もしも息子に心の奥底を見られてしまったら
もしも息子に全くなついてもらえなかったら
もしも息子を一度も抱きしめなかったら
息子だからといって
考えていることが全部分ったりはしない
母だからといって
神様のようにはなれないのだ
ティルダ・スウィントン演じるエヴァ
その名は、神が作った最初の女性の名
子供時代を演じたふたりの幼い子たちには驚かされた
怖いくらいに雰囲気を作り上げるのだ
そして極めつけがエズラ・ミラー演じるケヴィン
彼の演技が素晴らしい
強い眼力に込められた刃のような心
落ち着き払った態度に隠された孤独な魂
どのようにしたら
その固く固く複雑に結んだ全てをほどいてあげられるのか
サスペンスやミステリーと括られる映画だが
そういったシーンをフィーチャーしているわけではない
むしろ、残忍な部分は隠し
母と子の細かな描写を大事に作りこんでいる作品
そして何よりもティルダ・スウィントンの演技は完璧だ
その目もその手も、そのひきつる顔も
救いのない心を、注意深く丁寧に表現している
原因究明もしない
なぜなのか、それは観る側に委ねられる
映画とは、容赦なく答えを用意しないものであって欲しい
そう言った意味でこの映画のクオリティは素晴らしい
あちこちが痛んで、喉がカラカラに乾いたけれど
観て良かった
そういう思いが残る作品だった
最後、抱きしめたね
そうだよ、恐れずに
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