主治医から「自然妊娠は難しい」と言われてから、私の思考は以前とはガラリと変わった。

 

以前までは結婚、妊娠、出産なんて別に興味がなかった。

私の身の回りの環境から結婚=幸せなんて思えなかったし、男性に経済的に頼り、自分は家を守るなんて絶対に無理だと思っていた。

どちらかというと仕事に精を出して結果を得られたら達成感で幸せを感じるタイプだった。

それなのに…

アラサーにして「自然妊娠が出来ないかも」と言われると、胸がバクバクして今までの考えが変わっていった。

「妊娠、出産なんてしたくない。この日本に産んだら可哀想。」とまで思っていた。

なのに「本当に一生自分の子どもが出来ないかもしれないんだ。」「私、好きな人の子どもを産んであげられないかもしれないんだ」「女性として生まれてきて、唯一女性として出来る出産を出来ないかもしれないんだ」「女性としての役割を果たせない身体になるんだ」「私と付き合う人のメリットって何」「こんな私って必要なの…泣」と出るわ出るわ。

絶賛ネガティヴ思考に陥っていました無気力

 

それでも私の考えなんて関係なく手術の日はどんどん近づき、ついに入院、手術。

手術の日。

手術室へ行き手術用ストレッチャーに寝かされ、ババババッと病衣を脱がされ、そのまま天井の灯を見ながらゴロゴロ移動し手術室へ入室。

入室してすぐ、頭上から麻酔科医の顔がニョキっと出てきて簡単な挨拶をされた。

すぐに、麻酔の薬いれるからちょっとルート入っている所ピリっとするかもーと言われつつ、マスクもつけられ気付いた時には意識を失い、気付いた時には手術は終わり、麻酔科医に起こされた私。そこからも眠くて眠くて、次起きたのは回復室。

暑っ!!!布団剥いで!!! 首にアイスノン乗っけられてて痛い!!!!

バルーン入ってて動いたら痛い!!

と思ったら次の瞬間、寒い!!!!寒すぎる!!!

と訳分からん手術後の数時間を過ごし、何とか回復。

 

そこからは傷口の処置を自分でする度に本当に片方の甲状腺と副甲状腺を取ったんだ

と思う日々。

それからの日々は、とりあえず国試合格に向けて必死になった。

このタイミングで国試があったのは今思えば良かったのかも。

あの時、夢中になれるものが無かったら、きっと検索魔から抜け出せず、ずっと負のループの中にいたかもしれない。

 

次回、それからの日々