《ブラジル》コロナ禍＝子供の死亡率は世界2位

＝小児科医が接種強く提唱「若年者を後回しにするな」

２０２１．11/12

「世界中がコロナ禍に翻弄される中、ブラジルでも青少年へのワクチン接種やハイリスクとされる人達への補強接種が進んでいるが、今度は子供達への接種に取り組むべき時だと小児科学会の医師が声を上げていると11日付G1サイトが報じた。

　この医師はブラジル小児科学会感染症部門長のマルコ・アウレリオ・サファジ氏だ。同氏によると、どの国も重症化しやすいグループへの接種を優先し、重症化しにくいとされてきた子供は後回しにしてきたが、9月からは子供への接種を始める国が増えているという。

　また、他の年齢層へのワクチン接種が進展すれば新型コロナ感染症者に占める子供の割合が高まるのは当然とした上で、ブラジルはコロナ感染症による子供や青少年の死亡率が他国より高いと指摘。「保健省は国家予防接種計画から子供達を排除しているが、早急に子供への接種を始めるべきだ。私達は赤ん坊への接種も考えている」と語った。

　7月20日付UOLサイトによれば、10～19歳のコロナの犠牲者は1月～7月19日だけで1581人で、同年代の外的な力によらない死者数で最多を記録。5月7日付エスタード紙によれば、1月～5月前半の0～9歳の死者は948人で、同年代のコロナによる死亡率32・6人／100万人は、ペルーに次ぐ2位だった。

　ブラジルでは現在、12～17歳への接種と、高齢者や免疫力の低い人、医療従事者への補強接種が進行中だが、11歳以下の子供用ワクチンは承認さえされていない。

　米国でも子供への接種が始まった事で、サンパウロ州などが子供への接種を希望しているため、国家衛生監督庁（Anvisa）は9日、ファイザー社と5～11歳児への同社製ワクチン適用について話し合った。承認作業は同社からの申請待ちだ。

　他方、サンパウロ市のブタンタン研究所は9日、南アフリカやチリ、マレーシア、フィリピンで行われた3～17歳児での治験で中国製の不活化ワクチン、コロナバックが好結果を得たと発表。治験では、無作為に選んだ被験者2140人にプラセボかワクチンを接種して効用を調べた。また、治験中に出た主な副反応は接種部の痛みや頭痛、発熱で、2度目の接種時の副反応は初回より弱いという。

　3～17歳児へのコロナバック使用承認国は、中国、チリ、エクアドル、エルサルバドル、コロンビア、カンボジア、インドネシアだ。

　10日現在のブラジルの感染者は2190万9298人、死者は61万36人となった。死者が60万人から61万人になるまでは33日間で、30万人から40万人までの36日間と比べると約10分の1だ。感染者や死者減少の最大要因はワクチン接種とされている。」

解説；

　キューバでは効果９１％と９２％の安全な不活化ワクチンが２０２１年８月から２歳以上の小児に使用されていますが、危険な副作用報告はありません。

　中国の不活化ワクチン、アメリカのノババックスの不活化ワクチンも使用されていますが、同じくモデルナ、ファイザーのような危険な副作用報告はなく、心筋炎も血栓症も起きていません。

　mRNAワクチン、DNAワクチン、不活化ワクチンの効果は、DNAワクチンだけは７５％程度とやや劣るものの、同じ新型コロナウイルス株への効果は９０％程度と良好です。

　さらに、不活化ワクチンが最も安全であるという医学的事実も既に証明済みです。

　現段階では、もはやどのワクチンでも良いから接種すれば良いという段階は終わり、

「どのワクチンが繰り返し接種でも最も安全なのか？

　各年齢によって免疫反応は異なり、副反応の強度・頻度も異なる。年齢別の至適接種量は？

　同じ年齢でも投与量の決定には体格差を考慮すべきである。

　副作用が強く出た人は、次の接種量を減量するなどの対応が必要ではないのか？

　mRNAワクチンとDNAワクチンでは高齢者や基礎疾患者での死亡が多いから減量すべきでは？」

　これが安全に新型コロナワクチンを接種するための最低限検討すべき課題ですが、愚かにも現時点では、私以外にこれらの問題点を指摘している医師や研究者、専門家はほとんど存在していないようです。

小児にも安全に接種可能な新型コロナワクチンは？