乳腺炎のもっとも大きな原因は
乳腺組織内に溜まりすぎた母乳です。

「張っていないおっぱいから母乳は出ない」

そう思い込んで、
わざとおっぱいが張ってくるまで授乳間隔をあけ、
乳房内に母乳が溜まるのを待ったり

赤ちゃんがグズるたびに
おっぱいで解決してはいけないのだと思い込んで
授乳を制限したり、

外出などで授乳回数できなかった場合に
『母乳が溜まりすぎる』という
状態になります。(母乳のうっ滞)

通常、母乳製造工場(乳腺葉)で作られた母乳は、
すみやかに配送センター(乳管)へと
出荷されていきます。

注文を受けた分だけ受注生産するのが
もっとも好ましいですが、

後先考えずに商品(母乳)を作りすぎると
配送センター(乳管)は在庫だらけになりますよね。

注文が入る(赤ちゃんが飲んでくれる)のを待つうちに
積み重ねて保管しているぎゅうぎゅう詰めの在庫商品は
とうとう棚から溢れ出て崩落~!!

つまり、いったん乳腺葉で作った母乳は
乳管内に流れ、そこで待機して
赤ちゃんが飲んでくれるのを待っていますが、

乳腺内が飽和状態になっているのに
授乳をしないと
母乳は行き場を失って乳管の壁から外(結合組織)へと
ジワジワと滲み出てしまうわけです。

崩れ落ちた商品は
そのまま放っておくわけにはいきません。
すみやかに片付け
あるべき場所に戻さないといけませんよね。

同じように、乳管の外の組織(結合組織)は
本来母乳があってはならない場所です。

結合組織は、滲み入ってきた母乳を
「異物が侵入してきたぞ!早く片付けて!」
と判断します。

結合組織にとって、母乳は不法侵入者です。

母乳にとっても、
結合組織は居心地の悪い場所。
本来の居場所じゃないのに、
無理やり連れてこられちゃった感じですね。

両者、「相手が悪い!」
言い争いが始まります。

結合組織→不法侵入者や!!
母乳→知らんがな!勝手に連れてこられたんや!!

普通は出会うはずのない相性の悪い者どうしが
出会ってしまっちゃぁ収拾つきません。

からだの中に細菌やウイルスなどの
異物が侵入してきたときに
それらをやっつける働きをしている白血球が
喧嘩(炎症)の現場にたくさん集まってきます。

母乳には血液中の
100~500倍の白血球が含まれていて、
喧嘩勃発を感知すると
サイトカインという物質が放出されます。

サイトカインは、
●炎症性サイトカイン
●抗炎症性サイトカイン
2種類あります。

母乳のなかにある
炎症性サイトカイン、抗炎症性サイトカインの両者は
通常は静かにそこにたたずんでいるだけで
誰かにちょっかいをかけらないかぎり
作動スイッチが入ることはありません。

つまり、母乳が家出をしないかぎり、
自宅(乳管)にいるときには
母乳も、乳腺組織も
突然ひとりでブチ切れで炎症を起こすことはないんですね。

脂っこい食べ物、甘いもの、
高カロリーな食事で乳腺炎になるから
食事の節制を、という指導がなされることもありますが、
それは20年前の話です。

現在では、食事と乳腺炎の直接的な
因果関係は否定されています。

暴飲暴食して、たくさん母乳が作られても
結合組織に滲み出るほどに
母乳が乳管内に溜まりすぎることがないように
こまめに授乳するなどすれば大丈夫です。

食べたものがジャンキーだったから
母乳が脂肪たっぷりになって詰まるとか、
母乳が腐るとかいうことはあり得ません。

さて。

滲み出た母乳VS結合組織の喧嘩のはじまりは
まず、ド派手に敵を威嚇しまくり
群衆の注目を集める役目の
炎症性サイトカインにスイッチが入ります。

浸み出した母乳のある結合組織では
争いの炎は勢いを増し、炎症が起きます。

炎症性サイトカインは、
おっぱいの周辺組織の炎症反応も
引き起こすことがあり、

うっ滞性乳腺炎になると
おっぱいの一部が痛くなり、
赤く腫れたり、しこりになったり、
ひどいと発熱して頭痛や関節痛など
まるでインフルエンザのような症状が出ます。

そして、一連の喧嘩騒ぎを聞きつけて
集まった野次馬のなかには必ず
喧嘩を止めに入る救世主(抗炎症性サイトカイン)がいます。

結合組織に炎症が起こったときに、
「喧嘩の原因は何か」を中立な立場で見定め、
火元を特定して撃退、解決してくれる役目をします。

ですが、
抗炎症性サイトカインは単独では働きません。
乳腺炎の初期段階で
炎症性サイトカインが派手に
炎症を起こしてくれるからこそ抗炎症性サイトカインの
スイッチが入るのです。

ちょっとばかりのもめごとでは
警察は動かない。
炎上してはじめて動く・・・ということですね。

つまり、
もっと重篤な感染性の化膿性乳腺炎に移行させないために
炎症性サイトカインは、
あえて炎症(うっ滞性乳腺炎)を起こして
事を大げさに仕立て上げることで
抗炎症性サイトカインを呼び寄せる働きをしているのです。

これらがバランスよく機能することで
からだの炎症を素早く察知して
沈静化するというメカニズムが働いています。

炎症性サイトカインは一見して
喧嘩っ早い悪者のようですが、
実は先を見越して
知恵が働く、すごい奴でもあるのです。

結合組織で起こる炎症反応と
その結果として生じる組織のダメージが
うっ滞性乳腺炎につながっていきますが、
実はこの時点では
まだ細菌感染にはいたっていません。

結合組織に入ってきた異物(母乳)に
出ていってもらうために
炎症を起こすうっ滞性乳腺炎が引き金となり、

パンパンになったおっぱいを
赤ちゃんが嫌がって正しいポジションで
飲んでくれず
歪め飲み、よじり飲みなどで
乳頭の先に傷ができたりすると

「オレにも殴らせろ!」
喧嘩大好き、
細菌が乳腺内に入り込みます。

通常は少々の細菌が乳腺内に入っても
組織内でそう簡単に増殖することはありませんが、
うっ滞性乳腺炎で炎症を起こし
弱くなっている組織は
細菌にとっては増殖するのに都合のいい場所です。

細菌感染を起こすと、
乳腺葉(母乳を生産する組織)と、乳管の境目が
あやふやになり、乳腺葉から母乳中へ
タンパク質やナトリウムが移行、

逆に母乳中の乳糖やカリウムは
乳腺葉や周囲の間質組織へと流れ込みます。

いわば、
相反する水と油が混じりこんでしまうような
異常な状況ですね。

母乳は本来はほんのり甘い優しい味ですが、
化膿性乳腺炎の母乳は
異常な量のナトリウムが混じり込んで
乳糖が間質細胞に流れ出てしまうので
塩辛く、生臭く変化します。

母乳のうっ滞による炎症が起きているところに
さらに細菌が感染すると
炎症性サイトカインは
勢いを増してヒートアップします。

そのエネルギッシュな炎症に、
抗炎症性サイトカインが全力で応戦、
細菌を撃墜しようとがんばってくれます。

その大げんかの死傷者たちが
黄色や黄緑色の膿となって
乳頭から母乳に混じって出てきます。

さて、ここまで説明すると、

「そうか!
母乳を溜めすぎると乳腺炎になるのか!」

と思ったかもしれませんね。

注意したいのは、
乳腺炎になるのを怖がって
おっぱいの調子がいいときに必要以上に搾乳したり
あまりにも頻回授乳を繰り返したりすると
母乳の生産能力が上がって
逆に張りやすく(母乳が溜まりやすく)なるので
乳腺炎の予防として好ましくはないと思います。

炎症を完全に止めたり、
押さえ込んだりすることを望んで
ばぶばぶに駆け込んで来られるママも多いですが、

炎症を必要以上に抑えることは
からだを守る働きを弱める場合もあることを
忘れてはいけません。

おっぱいがちょっと痛いかも・・・?
母乳の味、なんかおかしい・・・?
赤ちゃんが真面目に飲まない
授乳のあとにもおっぱいがスッキリしない

という早めの時点で
専門家に診てもらうか、
ピンポイントで頻回授乳をすることで
うっ滞性乳腺炎、そこから移行する化膿性乳腺炎を
回避するようにしましょうね。

 

 

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