老舗

大分前のお出掛け。

その日は小田原に鰻を食いに行きまして、大満足の後のことでございます。

腹も朽ちたし、昔の宿場風情を楽しもうとブラブラしました。

創業６５０年余、「ういろう」です。


店内に入りますと正面が「ういろう」をはじめとする、お菓子販売のカウンター。

調剤室を挟みまして

左の奥がお薬販売のカウンターです。


そう、この老舗、「ういろう」は元々、お薬やさんなのです。

歌舞伎十八番、成田屋は團十郎が演じる、「外郎売り」は「ういろう」謹製、「透頂香」に由来する史実をもとにした芝居なのですね。


ふむふむ、勉強になりますな〜。


いくら吞んでもへこたれない肝臓の薬でもあれば頂戴したのですが、有りませんでしたのでお菓子を買ってお暇しました。



さてお次ぎ。



小田原と言えば「蒲鉾」でしょ〜。




向かった先は「かまぼこ通り」の田代総本店。

威風堂々の店構えです。



旧店舗も残されています。

「鉾蒲御」ですゼ！！


こちらは創業１５０年。明治初年の開業だそうです。

田代総本店というよりも丸印の中にひらがなの「う」が入った、「まるう」の呼び方の方がお馴染みですね。


ガキの頃の家族旅行は夏休みに小さな自家用車で行く伊豆でした。
旅の帰りは真鶴の「大正庵」に寄って昼飯を頂き、小田原まで登ればこちらに寄ったものでした。
当時の記憶が薄らと滲んできます。

ここのね、糀漬けのイカの塩辛が大好物なのです。この嗜好は親父ゆずりです。（笑）


古い宿場の城下町。お城には登りませんでしたが古の市井の人々の暮らしに想いを馳せ、その人達と同じものに触れ味わい感動する。
老舗巡りはいいものですね。