日を追うごとに雨季が深まる任地チルヌマンディディ。

また、あの刺すような日差しの季節がやってきました。

 

日焼け防止のため、帽子とUV手袋という暑苦しい恰好で出勤する私に

「帽子を盗まれたらトモコは死ぬのか?溶けるのか?笑」などと冗談を飛ばしてくる同僚。

笑われようが変な目で見られようが関係ない!だって本当に溶けて死にそうだもの・・・

 

今日は、そんな暑さに負けじと奮闘しているトイレ職人探しについてご紹介します!

 

 

暑さもへっちゃらな農村のちびっこ

 

 

以前のブログでご紹介した通り、

改良トイレ活動を任地で一緒に実施してくれる仲間は無事見つかりました。

 

次に問題になるのが、改良トイレを作ることができる職人探し。

私はもちろん、協働者もトイレ作りの経験などありません。

私が思い描いている理想のトイレ像を実現してくれる職人を見つけるべく、

協働者とチルの町を練り歩く日々がスタートしました。

 

ちなみに、私が目指している理想のトイレというのは・・・

 

 

コンクリ製の奇麗なトイレ

 

この様に、掘った穴の上にコンクリートでできた板を載せるタイプ。

この様なコンクリート板タイプであれば、蓋もでき掃除もしやすくなります。

また、新たな穴の上に再度置くだけで、半永久的に衛生的なトイレを保つことが出来ます。

 

人の糞尿をたい肥として利用しないマダガスカルでは、

トイレの穴を掘っても数年でまた新しい穴を掘る必要があります。

土を掘りっぱなしのトイレは、蓋もし辛く掃除もしにくいため、

目も当てられないような惨状になっていることがほとんど・・・。

 

 

一般的な農村のトイレ

 

 

色々なタイプのぼっとんトイレを調べ、この形が良いのではという結論に至り、

このコンクリート版を作成するための「型」が必要であることが分かりました。

 

チルには何軒か鉄の加工所の様な店があり、

家のドアや柵、人力車プシプシの加工などを行っています。

協働者と共に思いつく限りの店を片っ端から訪ね、

型のスケッチを描いたり、トイレ使用時のシミュレーションを演じてみせたり、

手を変え品を変え説明するも、どの職人も一様に「・・・?」という反応。

 

なんでも「こんなもの作ったことがないから加工方法が分からない」とのこと。

窓枠を作る要領で、チョイチョイっと曲げる角度を変えれば出来るものと、

素人頭で考えていたのが甘かった様です・・。

(「ちょろいもんだよ!」と安請け合いしてお金稼ぎをしようとせず、

「う~ん」と頭を抱える職人たちに、マダガスカル人の人の良さを垣間見ました笑)

 

 

試行錯誤してくれた職人のおじさんたち

 

 

1軒だけできそうだということで見積もりをお願いしましたが、

びっくりするような値段だったため止む無く断念。

結局、今回は協働者と一緒に安価でできる木製の枠を自作し、

トイレ型を作成することとなりました。(型作りの経過はまた追ってご紹介します)

 

何か一つ作るにも人探しやら何やらで何かと時間がかかるマダガスカル。

残り1年じっくり腰を据えて改良トイレ活動に取り組んでいきたいと思います。

 

 

農村で見かけたカメレオン